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アニポス寄付先インタビュー第2弾|認定特定非営利活動法人キドックスさん

2023年8月31日

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アニー先生

「アニポスで行われている寄付は、実際にどのように使われているの?」

ペット保険金らくらく請求アプリ アニポスを提供する弊社、株式会社アニポスでは、アプリの利用数に応じて動物団体へ寄付を行っております(寄付金の原資は弊社負担です)。

寄付を行っていることをご存知の方も多いと思いますが、

「アニポスが寄付を行うことは良いけど、寄付金はどのように扱われてるの?」

「本当に動物の役に立っているの?」

気になる方も多いのではないでしょうか?

そんな声に応えるべく、アニポスが過去に寄付を行った動物団体様に対し、インタビューを実施いたしました。

第2回は、茨城県つくば市にあります、認定特定非営利活動法人キドックスさんにインタビューをさせていただきました。

出席者

認定特定非営利活動法人キドックス 代表理事:上山さん

アニポス:北條な(ファシリテーター),北條ひ(サブファシリテーター)

Q. キドックス様の概要を簡単に教えていただけますか?

キドックスさん提供画像

上山さん:10年ほど前から不登校やひきこもりの子ども若者支援と捨て犬の保護活動を組み合わせた動物介在活動を行っています。

生きづらさを抱える子どもや若者たちが、捨て犬の保護や譲渡の活動に携わることで、人と犬がそれぞれ社会へ再出発するという活動です。

アメリカの少年院では「プリズン・ドッグ・プログラム」という活動が広く行われているのですが、それをヒントに日本でも日本に合った形で実施できればと始めました。

アメリカでは、社会問題の中でも麻薬や窃盗など犯罪が大きな割合を占めているのですが、日本の場合は、引きこもりや不登校、生活保護などの社会問題が顕著だと感じました。

コロナ禍になり、さらにそういった社会問題が大きくなってきていることを現場でも感じています。

実際にアメリカの少年院でもプログラム研修を受けて、日本に合う形でプログラムを組みなおして活動をスタートしました。

北條ひ:動物保護以外にも、子供たちの社会復帰も支援されてるのですか?

上山さん:そうですね。人と犬が手を取り合いながら、お互い社会への再出発を目指す活動になります。

去年の4月に、つくば市に「ヒューマンアニマルコミュニティセンターキドックス」という施設をオープンさせました。

捨て犬を保護するドッグシェルター、保護犬と出会えるカフェ、一般のお客様が愛犬と遊びに来れるドッグカフェやドッグラン、トリミングサロンやペットホテル等も併設しています。

キドックスさん提供画像

保護犬とふれあえるカフェでは、シェルターの保護犬たちがお客様とふれあうことで社会化を進めつつ、里親様と出会うための譲渡の場にもなっています。

北條な:色々活動されていて尊敬します。

上山さん:一般の方にとっては、キドックスの施設は犬に関する様々なサービスを提供している場所として認識されているので、市民の方からのお電話の問い合わせでは保護動物に関する内容等のほうが多いです。

一見、子どもや若者を支援している施設には見えないかもしれませんが、私たちの活動の背景には、生きづらさを抱える若者たちが運営を担ってくれていて、たくさんの場面で活躍してくれています。

北條ひ:キドックスさんの施設では、支援している若者たちが働かれているのですね。

キドックスさん提供画像

上山さん:保護犬のお世話やトレーニングや、掃除やドッグランの整備など、様々な役割を若者たちが担ってくれています。

私たちのドッグシェルターは、保護犬たちの命を救う場所でもあるし、 地域の様々な方が訪れ、現在犬を飼ってる方や犬をこれから飼いたい方も含めて多様な方が来訪し、人と動物の福祉についての啓発の場にもなっています。

また、子ども若者たちにとっては地域の居場所だったり、時には就労訓練の場にもなっています。

「人」と「動物」と「地域」、この3つをキーワードに掲げて取り組んでいます。


北條な:すごくいいですね、動物とも触れ合えるし。

キドックスさん提供画像

キドックスカフェは多くの方とのファーストコンタクトの場で、様々な方が訪れてくれます。月間おおよそ400名ほどのお客様がお越しくださいます。

「保護犬」を知りたい、ふれあってみたい、支援したい、などの動機があってキドックスカフェに来て、キドックスの活動を知っていただいています。

入り口がカフェなので、一般の方はキドックスは保護犬カフェを運営している団体だと認識されているかもしれませんね。

地域の繋がりもとても大切にしています。

キドックスさん提供画像

カフェではランチも提供しているのですが、地元の無農薬の農家さんと提携しています。

元々はキドックスカフェのお客様だった地元のフレンチシェフの方にお声かけして、サンドイッチ等のメニューをプロデュースしていただきました。

地域の繋がりの中で、様々な活動が生み出されていきました。

北條な:地域の方との繋がりも大切にされてるのはすごく素敵ですね。

上山さん:そうですね。「保護犬」というキーワードをきっかけに、地域の温かい輪も広がっていきました。

一つのつながりから、さらに多くのつながりが生み出されて、地域の農家さんや飲食店の方や犬の雑貨店さんなどと一緒にマルシェ開催もしました。ご協力してくださる皆さんにとても感謝しています。

キドックスさん提供画像

Q.寄付金は、具体的にどのような活動や用途に使われているのでしょうか?

キドックスさん提供画像

上山さん:寄付金全体としては、マネタイズができない分野に充てさせていただいています。

主に2つあり、1つ目は、犬の保護活動です。

医療費や犬に関する消耗品など、動物保護に関しては国の制度上の補助はない上に該当する助成金も限られるので、動物保護に直接かかる費用に関しては基本的にはご寄付を使わせていただいています。

2つ目は、キドックスの活動の考え方として、そもそも犬が飼い主さんに捨てられる前に予防したいという思いがあり、保護活動だけでは終わりが見えない活動になってしまうと考えています。

キドックスさん提供画像

そもそも「保護」が必要な犬をどうすれば減らせるかと考えた時に、飼い主さんが何か困ったタイミングで相談し合える地域コミュニティを作る必要があると思っています。

例えば、アメリカでは、アニマルシェルターに犬を捨てたいという相談を飼い主さんから受けた際に、適切に相談にのって支援へ繋ぐことで、9割の飼い主さんが犬を手放さなくとも済んだというデータも出ています。

そのため、問題が大きくなる前の予防段階として、人と人が相談し合えたり、助け合えるコミュニティ作りをしていきたいという思いがあります。

当法人内には地域の繋がりづくりを目的とした事業部があり、飼い主さんの相談を受けたり、地域の方々の居場所作りを目的とした企画に取り組んでいます。

人と動物の福祉について学ぶプログラムなど様々な活動に取り組んでいますが、やはりマネタイズは難しい分野です。

人と犬を孤立させないための仕組みづくりという広域的な事業には全部寄付金を充てさせていただいています。



北條ひ:根本の原因を断てるといいですね。

上山さん:そうですね。予防的な事業は一見わかりづらい活動に見えますが、ご寄付を使わせていただけると本当にありがたいと感じています。

北條な:犬を捨てる前の相談というのは電話で受けておられるのですか?

上山さん:基本的には電話でのご相談が多いですが、カフェに来て相談される方もいらっしゃいます。

北條な:それはいいですね。話しやすそうです。

上山さん:当事者ではない方から相談されるケースも結構多いです。

例えば、隣のお家で動物虐待が起きてるというご相談や、猫が繁殖して増えてしまいどうしたらいいのかなど。

カフェではご近所の方からのご相談の方が多いですね。

当事者の方は現に困っている状況にいるため、お電話でのお問い合わせのほうが多いです。

キドックスさん提供画像

上山さん:カフェには犬を飼いたいだけ方だけでなく、動物に関する問題で困っている方もいらっしゃいますし、引きこもりや不登校のお子さんやご家族も来られたりするので、カフェを最初の入り口としてキドックスと関係性を築くことができていると感じています。

Q.貴団体が社会に対して広く認知させたいことがありましたら教えてください。(SNSやメディアで流布している情報と実情の違いなど)

キドックスさん提供画像

上山さん:保護ビジネスについて、今社会問題になってきているので、一般の方が動物保護活動と保護ビジネス(引き取り屋)を混同してしまっている実情があります。

里親希望や寄付の善意な行為が、より社会問題を悪化させる(劣悪ブリーダーの繁栄に加担している)という構造が一定できてしまっていることを懸念しています。

テレビやメディアがさらにそれを促進してしまっていることも問題と思っています。

北條ひ:これに関して他の団体さんでも似たような声をお聞きしました。動物愛護団体の共通の課題として存在していると感じます。

上山さん:そうですね。本当に真摯に活動してる団体ほど、寄付集めも下手だったりします。

結局、団体の社会的意義や効果とは別の観点で、ただ単に上手に広報している団体さんに寄付が流れてしまっている現状もあると感じています。

善意で寄付した人たちのお金が結果的に社会問題の構造的に良くない方向性に使われてしまい、より動物たちが過酷な状況に追い込まれるという構図が一定でできてきてることを感じています。

北條ひ:飼い主側や、犬や猫、ペットを飼いたいという興味がある人たちが、心理眼を持つことが求められるのでしょうか。

上山さん:難しいですよね。私たちのように動物保護業界に詳しくなってくると、「あ、この団体は危険なにおいがするな」とぱっと見てすぐわかるんですが、一般の人は、「わあ、なんかすごくいいモデルができたみたい」と見えちゃうみたいです。

キドックスでもカフェでお客様とそういう会話になったら、啓発も兼ねて色々と説明することもあります。ただ、団体名等の固有名を出して否定はできないので、なかなか難しいところがありますね。

北條な:なるほど。

上山さん:あとは、当会も保護犬カフェを行っていますが、世の中には保護犬や保護猫のカフェや、動物とふれあうカフェが多様あります。

その中には動物のために運営している場所もあれば、動物福祉を侵害しているお店も一定数あると感じています。

動物たちが、「人間に触れ合わさせられる虐待」に逢っているような、動物福祉を考えていない状態です。

動物側のストレス管理やお手入れ等の作業も含めて、人の手を適切に掛けなくするほどコストが下がるというビジネスモデルになってしまい、コストをかけずにお金を儲けようとすると、どんどん動物の福祉が侵害されていきます。

ただ「可愛い」という気持ちだけではなく、「動物福祉の視点からはこのお店はどうだろう?」という視点で、お店の人に質問したり動物の様子を確認してくれる方が増えていったらいいなと思います。


北條ひ:ただわんちゃんに触れ合えるだけではなく、わんちゃんたちの住環境や、アフターケアも大切そうですよね。

上山さん:そうです。衛生面では犬たちの臭いもそうですし、例えば、常同行動していないかなど。常同行動は、強いストレスがかかるとくるくる回り続けたり、手を舐め続けたり、同じ行動を繰り返すことです。
それを見た人間が「あ、可愛いい、くるくる回ってて」という風に見るのか、動物福祉の視点から良くない状況と見れるのかですね。

北條な:知識が無いって怖いですね。

北條ひ:舐め続けちゃって、皮膚が荒れちゃうみたいな。

上山さん:中にはそういうお店もありますね。

北條ひ:そういうサインをキャッチして、ケアできるかどうかも動物カフェを運営するのにあたって大事なのでしょうね。

上山さん:そうですね。
あとは、直接カフェの店員さんに「動物のストレスケアってどういう風にやっているのですか?」等聞いていただいたりすると、その時の質問した時の店員さんの回答や態度で動物のことをどのくらい考えているのか大体わかると思います。

北條な:なるほど。

上山さん:キドックスでもカフェで、犬たちがカフェ参加することが続かないようにお休みを挟めるようにシフトを組むのですが、

北條な:わんちゃんにもシフトがあるのですか?

上山さん:はい。犬にもよりますが、カフェの環境がとても好きで、自らカフェに行きたいという仔は良いのですが、カフェの環境が苦手な仔もやはりいます。

そういう仔は譲渡の機会を別の方法で検討しながらカフェの参加回数を少なくしてあげたりなど、動物福祉への配慮も含めて、ちゃんと犬との状態を見て運営しているかどうかですね。


北條な ・北條ひ:ありがとうございます。

Q. 団体として、動物福祉に関する目標や計画はありますか?将来的にどのような貢献をしたいと考えていますか?

キドックスさん提供画像

上山さん:2つありまして、1つ目は、私たち自身が人や動物や地域にきちんと貢献できるアニマルシェルターとして地域に認知されることを目標にしています。

動物福祉を体現するのは「人」だと思っていますので、人間たちが動物福祉についてきちんと適切に理解できる環境をどう作っていくか、どう次世代に引き継いでいくかという視点がとても大切だと思います。

例えば、問題行動を抱える犬を保護しても、そのまま譲渡してしまうと人と犬が良い関係を築けなくなってしまうので、私たちが保護してからきちんとトレーニングをしたりケアをしたりして、犬たちのQOLが高い状態をきちんと作って、まず犬の状態を良くしてあげるというのがアニマルシェルターの役割の一つだと思っています。

状態を良くした上で、犬が里親さんや、カフェのお客様や、色々な出会う人たちといい関係性を築けるようにしていく。

そうやって人と犬の関係性を改めて編み直していくような 状況を作ると、それを知った人たちが「犬とこういう関係性を築くのがすごくいいことなんだ」とか、「自分にとってもいいし、動物たちにとってもいいことなんだな」っていうことを感じてくれる。

そして、そう思ってくれる人たちを増やしていく。

それをさらに次世代の子どもたちにきちんと教えていくということをやっていけるようなシェルターを作りたいなと思っています。

キドックスさん提供画像

もう1つが、孤立することのない、人と動物のコミュニティを作ることです。

動物福祉に関する社会問題というのは、動物の問題ではなく、あくまで「人」の社会問題で、主体は人だと思っています。

捨てるのも人だし、虐待するのも人だし、多頭飼育崩壊を起こしているのも人なので、動物が問題なわけではないと思ってます。

だから人間の方にどうアプローチするかという視点がすごく重要だと思っています。そこで感じてるのが、最後に犬を捨てたり多頭飼育崩壊をする人たちというのは、すごく孤立していたり、 精神的な問題を抱えていたりするということです。

虐待する人も、その人自身が虐待を受けていたりします。 その人間を罰で責めるのは簡単ですが、それだけやっていても解決しないなとは感じています。

いかにその人が孤立せずに、繋がりの中で誰かを頼ったり相談したりして解決していく仕組みを作るかというのがすごく大切だなと思っています。

地域でそういう繋がりを作って、孤立しない人と動物のコミュニティを作ることで、仮に何か問題が起きたとしてもその問題に対処し合えるのではないかと思っています。

この2つが、 最終的に作っていきたい地域や社会の目標ではないかと考えています。

北條ひ:今、キドックスさんが既にされていることが一本の道としてできていて、もう実現に向かって突き進んでいるようですね。

上山さん:まだまだ道半ばです。

北條な:お話を伺っていて本当に根本的な原因を考えると、結構人に原因があるところが多いんだなと思いました。確かに今まで動物の問題ばかり考えていました。

上山さん:問題を予防するのも、やはり人にアプローチする必要がありますし、動物福祉を広めていくのも、人がきちんと動物と良い関係を築けているかどうかというところが大きいかなと思います。

皆さん、そうだと思いますが、私自身も犬と一緒に育って犬に対してとても感謝しているので、犬に恩返しをしたいとずっと思っています。

それは私がそういう生育環境にあったからであって、多分犬と暮らしていなかったらこの感覚にはなっていないと思います。

だから、人が幼少期から動物と良い関係性を築けるような社会環境を作っていきたいなと思ってます。

北條ひ:他の動物団体さんの話の中で、人に啓蒙したいけどチャネルがないことを課題視している意見もありました。

接点がなかなか作りづらいところもありますよね。

その点キドックスさんは、キドックスカフェで人同士のコミュニティを形成して、理解を深めたい人との接点がすでにできているので、ユニークですね。より現実的な目標に向けて進められてる感じがします。

上山さん:ありがとうございます。まだまだ全然足りないところはあるので、夢は語りつつも実直に頑張っていきたいと思っています。

Q.もし、この世の中に動物に関する法律を1つだけ作ることができるとしたら、どんな法律をつくりたいですか?

上山さん:これが回答として合ってるか分からないですが、法律ではなくガイドラインが必要だと感じています。

法律はどちらかというと違反を取り締まる面の要素が強い気がしますが、ルールで取り締まるだけでは良い活動は生まれないと思います。

ガイドラインといったベースに沿って、こういう風にしたらいい活動ができる、そのいい活動の方を増やしていくような指標が必要だと思っています。

その指標を前提として法律があるという手順の方が、どういう未来を作りたいのかという視点にフォーカスしやすいと感じています。

とりわけ作りたいのがアニマルシェルターのガイドラインです。

アメリカでは、アニマルシェルターのすごく長いガイドラインがあるのですが、どこの動物保護団体もそれに準拠して運営しているそうです。

現場で難しい出来事が起きても、ガイドラインを確認するとどこが間違っているのかも理解できます。

そうすると、例えばアニマルシェルターの代表の人が誤った運営をしていても、一ボランティアさんでも気づくことができますし、もっとこういう風に正していきましょうっていう対話が、ボトムアップ式で生まれやすくなると思っています。

日本の場合は、アニマルシェルターですら動物福祉に配慮できていない施設もまだまだある気がしています。

北條な:なるほど…。

上山さん:知識不足からそうなってしまうケースも多いと思うので、きちんとガイドラインで、こういう風にやっていきましょうって示してくことが必要だと思っています。

北條ひ:今、そういうガイドラインとか、指標、基準といったものが一切無いような状態ですか?

上山さん:そうですね、あえて言うなら動物愛護法ですが、例えば檻の大きさ等の数値規制が2021年から施行されています。

しかし、あくまで法律なので最低限守らなければいけない基準を指標として出しているため、それが動物福祉にとって目標にする基準かと言われるとそうではないと思いますので、 やはりアニマルシェルターのガイドラインはあった方がいいと感じています。

北條な:今PCで調べてみましたが何もないですね。アメリカだと、かなりみんなその基準に従ってる感じなのですね。

上山さん:そうですね。やっぱりガイドラインがあることで一般のボランティアさんの目もいい意味で厳しくなると思います。

みんなで動物にとって良い環境にしていきましょうっていう目標が、独断ではなく、動物福祉の視点で、例えば飼育環境の温度や湿度等もガイドラインで定められています。

北條な:なるほど。すごい。

上山さん:衛生面に関しても、感染症はアニマルシェルターでは発生しやすいので、例えば消毒の仕方など感染症を予防するためのガイドラインもあります。

ガイドラインがあると、日本の動物保護業界に関しては底上げになると感じています。

また、アメリカではアニマルシェルター運営のガイドライン以外にも、「アシロマー統計」という評価指標があります。

寄付者が動物保護団体に寄付をしたい時に、どこの団体がいいのか分からず、やっぱりどこの動物保護団体も自分の活動が一番素晴らしいって言いますし、成果の見せ方も異なります。

そこで、多くのアニマルシェルターが加入してる協会が、一律の評価指標を作ったそうです。

例えば、どういう動物を保護してその動物がシェルター内でどの程度状態が良くなったか、逆に悪くなった等の指標です。

アメリカのアニマルシェルターでは多くの団体が1年に1回この統計データをホームページに出しているそうです。

この統計を見ると、統一された評価指標でそれぞれの保護団体さんの特徴や成果を比較することができます。

寄付者の方が、客観的に支援したい団体を調べて選べるようになる仕組みです。

そうすると、保護団体側も寄付が欲しいので、この指標を良くするために改善しようと行動するんですね。

結果、その指標に沿って適切な活動をする団体が増えたそうです。

いつかこういった評価指標も日本で作れたらいいなとも思います。

北條な:もう保護団体をまとめられるお仕事をされてますよね。本当に尊敬です。

上山さん:いえ、私はそういう仕事は向いてないので、誰かにやってもらいたいです。(笑)

北條な:私たちも寄付する時にどの団体が優れてるとか分からないので、そういう基準があるといいなと思います。

上山さん:ですよね。分からないですよね。

北條な:そうですね。あと保護団体からペットを譲り受ける時とかも、そういう基準があると安心して受け取れますよね。しかも、結構里親の基準が厳しくて怖いとこもあるんで。

なんか、私が保護猫をもらうときに、すごい質問リストが大量に来て、結局もらえなかったことがありました。そういうことも…

上山さん:それは大変でしたね。譲渡もしてもらえなかったんですね。

北條な:そうですね。

上山さん:様々な方針の団体さんがあるので、相性が合う合わないはあると思いますが、やっぱりこういう仕事してるからこそ、人間の可能性を信じて、 人と人とが、動物保護活動を通じて、より良い関係性を築くように働きかけていきたいですよね。

人に対する思いやりの心こそが、本当は動物愛護で伝えなきゃいけないことだと思います。

人を批評したり、不審な目で見ることは、結局は動物愛護と真逆のところにいってしまうと思うんですよね。

北條な:そうですよね。里親の年収がいくらとか、すごい厳しく人間評価されます…。

上山さん:そういった人と向き合う姿勢も、良い方向へ変えていきたいと思っています。

北條な:そうですよね。ありがとうございました。

北條ひ・北條な:上山さん素敵なインタビューありがとうございました。第2回は認定特定非営利活動法人キドックスさんの代表理事・上山さんにインタビューをさせていただきました。どうもありがとうございました。

認定特定非営利活動法人キドックス公式サイト

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