「アニポスで行われている寄付は、実際にどのように使われているの?」
ペット保険金らくらく請求アプリ アニポスを提供する弊社、株式会社アニポスでは、アプリの利用数に応じて動物団体へ寄付を行っております(寄付金の原資は弊社負担です)。
寄付を行っていることをご存知の方も多いと思いますが、
「アニポスが寄付を行うことは良いけど、寄付金はどのように扱われてるの?」
「本当に動物の役に立っているの?」
気になる方も多いのではないでしょうか?
そんな声に応えるべく、アニポスが過去に寄付を行った動物団体様に対し、インタビューを実施いたしました。
第5回は、新潟県新潟市にあります、新潟動物ネットワークさんにインタビューをさせていただきました。
出席者
新潟動物ネットワーク 代表理事:岡田さん
アニポス:北條な(ファシリテーター),北條ひ(サブファシリテーター),長尾(社員),中村(社員)
もくじ
Q. 新潟動物ネットワーク様の概要を簡単に教えていただけますか?
岡田さん:初めまして、新潟県で主に活動している新潟動物ネットワークと言います。
立ち上げが2001年なので、今年もう23年目に入ります。
元々、野良犬はいない環境で、比較的寒い地方なので野良猫は冬を越せない地域もありますが、それでもたくさんの野良猫がいました。
そこで、保健所の現状などに関心を持つようになっていった時に、目の前の一頭を救うような会が新潟に全然なかったので、2001年に何ができるかわからないけれども立ち上げたのがこの会です。
最初は里親探しなんて、そんな大それたこともできなくて、保健所で、ただ殺処分されるのを待つ動物たちに毛布を届けることから始めています。冬の寒さで処分を待たずに死んでしまう子がいるぐらい過酷な環境がありました。
そして会を立ち上げて半年目には、80頭ぐらいの、主に犬を中心に助けられるような会になりました。ただ、うちの会の特徴なのですが、シェルターを持っていないのです。
北條ひ:シェルターを持たない理由は何かあるのでしょうか?
岡田さん:どうしてかというと、保健所から犬を助けて第2の保健所に連れていくような仕組みは、 犬の心と体を癒すのには向いていないと思ったのです。
あと、大きなことではなく、身の丈に応じたことをしないと会そのものが続かないと思ったのです。一人一人が自分の家で保護できる数を助けてそれを譲渡していく、 その輪を広げた方がおそらく持続可能な会になるだろう、そんなふうに思っていました。
これは今考えても正解だったと思っています。最初の頃は多い年で1年間に180頭ぐらいの犬を助けていたのですが、今はセンター、新潟県の行政での年間の殺処分数がもう10頭ぐらいです。
北條な:そんなに減ったのですね。
岡田さん:そうなんです、官民共同で行っているからだと思います。このように、当会が犬を引き出す理由がもうなくなったので、今は主に猫の保護活動をしています。新潟県というのは、行政であるセンターが民間の動物愛護団体よりも精力的に活動をしていて、センターだけで年間1,200頭もの数を譲渡しています。
北條ひ:行政は施設的にもかなり大きそうですね。
岡田さん:もちろんセンターのキャパシティもですが、その動物のケアをして譲渡に出す力がすごいです。エイズの子でも白血病の子でも譲渡対象としていますし、15歳の子でも譲渡しているぐらいセンターが頑張っているので、当会としては、そのセンターに入る手前でいかに動物を助けるかということをに注力しています。
ですから、センターからの譲渡先団体としての登録はしていますが、今、当会がセンターから引き出す頭数は、年間1桁ぐらいです。
うちの会の特徴ですが、当会で独自に直接多頭飼育崩壊などからのレスキューをしているのとは別に、一般の方のサポートをしています。
一般の方は動物を拾ったときにそれをどうやって助けていいか分からないことが多いので、 当会で月3回譲渡会を開いて里子登録をして、一般の方はそこにその保護動物を連れて来ます。譲渡が決まったらスタッフが同行して、里親さんのお宅で譲渡手続きやトライアルをして正式譲渡までを全てサポートしているという 流れでやっています。このようにして今は年間で500頭ぐらいの猫をレスキューしています。
北條ひ:なるほど。
岡田さん:寄付金の用途についてですが、アニポスさんからいただいている費用はアニマルドネーション側から保護動物に対して限定で使うという指定があるのでそのように使わせていただいています。
ただ、会の全貌としては保護活動は一部であり、まずは「動物を捨てられる社会にしないこと」を目指しているので、その啓蒙として学校訪問活動やイベント開催にも取り組んでいます。




またそれ以外に当会は、犬や猫の愛玩動物だけではなく、5年ほど前から畜産や展示動物の福祉にも取り組んでいます。
そのような活動の中で、皆さん自分の興味があることを自分ができるスキルを使って参加するという形で会を運営していて、今スタッフが90名ほど、 会員数が1,500名ぐらいの会で運営しています。私も本業は歯科医師です。
北條な:そうなんですか!?
岡田さん:今日は休診日なので、インタビューを受けさせていただいています。
北條な:お忙しい間の休診日にお時間いただきありがとうございます。
岡田さん:いえいえ、このような感じで、皆ができることをできる形でやることによって会が大きくなっていったという意味では、全国的に見ても珍しいかもしれません。
北條ひ:そうですね。
北條な:スタッフの方は90名もいらっしゃるんですね。
岡田さん:そうなんです。それでも、もう寝る間もないぐらい毎日忙しいです。会の紹介は以上です。
北條な:ありがとうございました。シェルターは無いとおっしゃっていましたが、その90名のスタッフの方のご自宅で保護されているという形なのでしょうか。
岡田さん:保護しているのはそのうちの一部のスタッフです。スタッフ以外に保護ボランティア専門の「保護ボラさん」が、30名ぐらいいらっしゃいます。その方達を入れると120名ぐらいで活動しているということになりますね。
北條な:それほど大人数となると、連絡手段はどのように連携されてるのですか?
岡田さん:主にメールとLINEですね。
北條な:人数が多いとLINEでの連絡など大変そうだなと思います。
岡田さん:そうですね。各チームに分かれているのですが、全員が共有するメーリングリストは、1日100通ぐらいのメールのやり取りがあります。あとはそれぞれの用事のある人がそれぞれにグループLINEなどでやりとりします。
北條な:多くのスタッフさんがそれぞれに集って活動されているのですね。
岡田さん:今までは地方限定で活動していて、全国の他の保護団体の方と交わる機会がありませんでした。だから私はアニマルドネーションの存在自体知らなかったんですね。
それがちょうど1年前去年の6月に、認定団体になりませんかと声をかけていただいて、現地に来て審査していただきその審査に通りました。
そうしたら、ガラッと世界が変わりました。笑
例えば、アニポスさんのことも私は知らなかったのですが、世の中はこういった形で支援している方もいるんだなとか、色々なことを今ようやく勉強している状態です。
北條な:そうだったんですね。
岡田さん:まったく井の中の蛙でした。
北條な:いえいえ。一方で岡田さんたちの活動を客観視できる機会だったのですね。
岡田さん:気がついたら、実は全国に誇れるようなことをしていたと、今になって分かった感じですね。
北條な:そうですね。本当に長く活動されてきていますものね。ちなみに立ち上げられたのは岡田さんお一人ですか?
岡田さん:数名の仲間で立ち上げました。
北條な:行動力が素晴らしいですね。歯科医師はすごくお忙しいと思いますが、お仕事されながらこれだけの活動をされてるのは本当に大変だと思います。
北條な:活動資金について、他の保護団体さんもマネタイズに苦労されてる印象はありますが、いかがですか?
岡田さん:うちの会は企業でもNPO法人でもないんですね。そういった企業の支援も一切受けていなくて、会費と寄付だけで活動しています。
やはり、身の丈に応じた活動でやるということです。風呂敷を広げすぎると結局回らなくなってしまうので、ちょっとずつ会が大きくなって、今があるという感じです。
アニポスさんの寄付も少し前にいただいて、あまりに額が大きくてびっくりしました。
ようやく地に足がついた活動ができるようになった今、すごく大きなお金を支援していただけるようになりました。今はそのお金を責任を持って回せるようになっているのですごく助かっています。
初期の頃にこのような支援を頂いていたら、多分うちの会はよくわからないまま混乱してたと思います。
資金について大きなものは、個人の寄付と、それから募金箱を60件~70件県内に設置していて、その募金箱のお金も大きな財源になっています。
北條ひ:募金箱は、動物病院や近くのスーパーなど人が日常的に行く場所に設置されているんでしょうか?
岡田さん:そうです。他には個人の店舗、飲食店とかですね。協力してくださる居酒屋さんは、30店舗すべてに募金箱を置いてくださっています。
北條ひ:地域まで大きく巻き込んでいるのですね。
岡田さん:そしてこの募金箱にはすごく大事な意味があります。動物愛護というものは「誰かが」やることじゃなくて「みんなが」やることだと思っています。この募金箱が大きなツールとなって、 そういった動物とは関係のない業種の方を巻き込んでいるのです。
北條な:なるほど。
北條な:ちなみに、120名もいらっしゃるスタッフの方はどのように集められたんでしょうか。
岡田さん:最初は本当に1桁のメンバーから始まって、保健所に毛布を届ける だけでした。そのうちに保健所の殺処分を待ってもらって、引き取り手募集の声をかけたりし始めました。
そのうちに、今の大人へはもうどうしようもないので、子供たちに命の教育をしたいと思い、学校訪問活動を始めていきました。そうして少しずつ活動が広がっていく中で、そのことに関心のある人がちょっとずつ増えていき、スタッフも増えていったので、集めたというよりかは、気がついたら大所帯になっていたという気持ちです。
北條な:繋がりでその人数まで増えるのは、なかなかできないことだと思います。
岡田さん:そのかわり皆さん1人1人は「私は保護だけをします」とか、寄付などのお礼状書きだけをするという専門の人もいます。
岡田さん:会の活動初期から、動物を助けることに加えて環境に対してできるだけ負荷をかけたくないという気持ちも強くあります。今で言うSDGSですね。例えば封筒も、新しい封筒を買わずにリサイクル封筒を寄付していただいて、それを裏返して糊貼りするという専門の担当者もいるんですね。
北條ひ:かなり細かく分業までされているのですね。
岡田さん:そうすると、自宅で誰でもできることが誰かを助けているという、その人の誇りになるというんでしょうかね。
だから、いつかアニポスさんにもし何か送ることがあったら、ひっくり返った封筒が届くと思うのでびっくりされると思います。(笑)
岡田さん:アニマルドネーションの認定団体になったことで、東京の大きな弁護士事務所様から、移転して住所が変わり使えなくなった5,000枚の封筒を寄付しますということが最近ありました。先方様にとっても、必要ないものが廃棄とならずにまた動物保護活動に使えるので結構好評です。
北條ひ:お金の寄付だけではなくて、物資の支援などにも繋がるということでしょうか。
岡田さん:そうですね。金銭的余裕のある人はお金を出す。封筒を寄付したい方は封筒ですし、古い毛布などの物資の寄付もあります。
最初に保健所に毛布を届けた活動は今も続いています。たぶん今ネットで「古毛布」と検索すると、うちの会は上位でヒットしてくると思います。
北條ひ:なるほど。
岡田さん:毛布やタオルケット、タオルなどは保護動物に使わせていただいていますし、年間で1,000頭ぐらいの野良猫のTNR※の補助をしているのですが、 その時に捕獲器をカバーする使い捨てにできるバスタオルなども必要で常に募集しています。
※TNR : 野良猫を捕獲(Trap)し、不妊・去勢手術(Neuter)を行い、元のテリトリーに戻す(Return)=“TNR”をした上で、糞尿対策や節度ある餌やりなどの見守り活動(適正管理)を行うこと。
「アニマルドネーション 保護活動マニュアル 地域猫活動のすすめ方」より
北條な:そういった日用品もお役に立てるとは、知らなかったです。
北條ひ:普段使っているものが実は寄付できたかもしれないということは結構あるかも知れません。今まで結構捨ててきてしまったものがあります。
岡田さん:あまり物資の規模が大きくなりすぎると、うちでは引き受けられないんですけどね。東日本大震災の時は、福島までずっと通って支援していましたが、災害になると人間用の毛布は配られますが、動物用までは配布されないんですよね。
北條な:そうですね、確かに。
岡田さん:あの時は、私達新潟県は福島の隣県なので、うちが物資をいったん集約する場になって全国から色々な支援物資を集め、それをせっせと福島に運んだりということもしていました。
北條な:福島にまで行かれていたんですね!
岡田さん:2トントラックに1度に積めるだけの量を積んでね。
北條な:行動力に脱帽です。
岡田さん:そういった活動をしているように、要はうちの会は縛りがないんですね。だから、やりたいことがある人は何をやってもいいですよという会です。
犬のことに関しては、今助ける犬がいなくなったので犬班は解体して今は存在していないです。
北條な:そうなんですね。
岡田さん:はい。犬チームという名前に変更しました。
北條な:チームはあるのですね。
岡田さん:チームはあるのですが、主に一般の方の犬についての相談を受けているだけです。レスキューはもうしていなくて、最後の1匹を保護してからもう3年目になります。以上が当会の紹介になります。
北條な:ありがとうございました。
Q. 寄付金は、具体的にどのような活動やプログラムに使われているのでしょうか?
北條ひ:寄付に関しては主にスタッフさんの活動費などがメインの用途になるのでしょうか?
岡田さん:いえ、スタッフは0円で活動してます。
1キロ15円の交通費の支給と、1匹保護すると1日100円の保護費を支給しています。
100円では本当に何もできないぐらいですが、一応1日100円の保護費プラス何らかの支援をフードや砂などの物資で提供してます。
岡田さん:ですから、いただいたお金は保護動物の医療費が中心ですね。
北條ひ:やはり医療費なんですね。
岡田さん:医療費と一時保護費です。例えばワクチンや手術費用です。
岡田さん:今、多頭飼育崩壊が本当にすごく多くて、去年1年間だけでも、うちの会で35件の多頭飼育崩壊の対応をしているんですね。
多くて1軒のお宅の中に60頭の猫がいます。少なくても1軒に20頭~30頭居るのが今普通なんです。
手術をして元に戻す以外に、要はそこにいる数のボリュームをいかに減らすかということが大事なので、会としてはTNRの手術プラス、子猫の場合は基本的にそこからレスキューをしています。
そうすると、そこにかかる医療費が結構な金額になります。
やはりお金が必要です。手術費用については、うちの会が実際に避妊去勢手術を行って、それに対して公的な助成金をいただいていることもあれば、一般の方が保護して手術をされた分に対してうちの会から助成金という形で援助することもあるので、全体の医療費は結構かかってきますね。
あとは消耗品ですが、捕獲器も今、会で100台ぐらい持っています。猫を捕まえるための捕獲器なのですが、1度にこんなにたくさん買えないので、毎年5台とか10台とかというふうに少しずつ増やしています。そして保護してくれる人が増えれば、それだけ猫のケージや飼育備品の調達も必要になってきます。
寄付で備品を募っていますが、それで賄えない部分はこちらで購入していますので、その部分の費用にいただいた寄付金などを当てさせていただいてます。
北條な:たくさん保護すると迎える場所なども困りそうですが、施設がないなかどのようにされているのでしょうか?
岡田さん:新潟は自宅が広い人が多いので、なんとかなっています。
北條ひ:そうなんですね。なるほど。東京では少し難しい面もありそうです。
岡田さん:うちも常に10頭ぐらいは保護しています。
北條な:10頭もですか?
岡田さん:自宅はフードだらけです。物資の倉庫も兼ねているので、ひどいことになってます(笑)
北條な:10頭もいると、部屋の区分けも大変そうですね。
岡田さん:基本分離で管理してます。私の飼っている猫と保護猫と病気の猫を分けています。
北條な:確かに、同じ猫も分けた方が良いと聞きますね。
岡田さん:何かあった時に危ないので分けています。気がついたら愛護団体が多頭飼育崩壊になっているというのもよくある話なのです。だからしっかり分離しています。
北條な:細部まで抜かりない活動をされていますね。
岡田さん:いえいえ、「誰でもできる」というのがコンセプトです。
ものすごく特別な人しかできない活動は広がらないと思ってますので、いつも話すのですが「岡田ができるんだからあなたもできますよ」と言って、ごまかして会に引き込んでいます。
北條ひ:気づいたら活動に参加していたみたいな。
岡田さん:でも実は結構ハードなんですよね。
北條な:そうですよね。
岡田さん:でも、あんまりハードだって言うと誰も入らないのでね。軽いタッチで話しています。
北條な:素晴らしいです。
岡田さん:譲渡会を月3回やっていて、気軽に参加したいっていう方は譲渡会のお手伝いをしてもらったりします。
あと、会報の発送を年4回やっていて、これは2,000通ぐらいの会報を発送するのですが、スタッフではなく一般の方の参加が多いです。
北條な:一般の方も参加されているのですね。
岡田さん:はい。年4回ぐらい、封筒を三つ折りにして袋に入れて糊を貼るくらいなら会に入らなくても誰でもできますので。
北條ひ:そうですね。
岡田さん:でも、そういうことがすごく大事なんだと思います。ちょっとずつみんなが繋がっていくことが、いいんじゃないかなって思っているので。すごく楽しい場として集まっているんですよ。
北條ひ:ありがとうございます。
Q. 貴団体が社会に対して広く認知させたいことがありましたら教えてください。(SNSやメディアで流布している情報と実情の違いなど)
岡田さん:この質問の社会に対して広く認知させたいという部分を、今日は是非、最後の質問と含めてお話ししたいと思っています。
北條ひ:はい。質問は一緒に混ぜちゃっても構いません。
【事前にお伝えした質問】
Q. 貴団体が社会に対して広く認知させたいことがありましたら教えてください。(SNSやメディアで流布している情報と実情の違いなど)
Q. 団体として、動物福祉に関する目標や計画はありますか?将来的にどのような貢献をしたいと考えていますか?
Q. もし、この世の中に動物に関する法律を1つだけ作ることができるとしたら、どんな法律をつくりたいですか?
岡田さん:日本の国の傾向だと思いますが、何でもかんでも「可愛い」っていう言葉でくくられてしまっている、今のその社会を心配しています。
メディアで紹介されるときに、その動物を可愛いっていう言葉で表現して、例えばアニマルカフェ、東京の方とか多いと思うんですけれども、本来は動物福祉を守りながらきちんと動物として扱わないといけないはずのものが、みんなミニ動物園みたいな感じで、さわれたりすることが価値になっていたり、珍しい動物を目の前で気軽に触れ合えることが物事の基準になっています。それを煽っているのがメディアだったりする、そこをすごく心配しています。
最後の質問、法律を1つだけ作ることが出来たらっていうのは、私は動物福祉法を作って欲しいと思っています。
動物愛護法はこの20~30年の歴史、今日参加してる方は皆さんお若いので、古い時のことをあまりご存知ないかもしれませんが、本当に私がこういう動物愛護に関心を持ち始めた頃は、犬や猫が1年間に40万頭も50万頭も殺処分されていて、動物福祉を語るようなそんな状況じゃなかったんですね。
とにかく命を助けなきゃいけない、目の前のこの状況を何とかしなきゃいけないって思うところから日本の歴史が始まっていて、それがこの動物愛護法にすごく反映されていて、犬や猫のことがものすごく手厚く変わってきているのが現状です。もちろん、まだ問題はいっぱいあるんですけれども。
ブリーダーの、要は繁殖業者の縛りを厳しくしたりとか、犬や猫に関する部分ばかりがピックアップされているけれども、実際はアニマルカフェなどに行けば、すごいスピードで爬虫類など犬や猫ではない動物、まあ猛禽ですよね、エキゾチックアニマルをものすごく安易に使うような社会が今スピードアップしていて、全く法律が追いついてないです。
ご存じの通り、例えば動物愛護法には両生類はまだ含まれていない、魚類も入ってませんけれども、でも、本当であれば私たちと関わっている全ての動物が守られなければいけない訳ですよ。
犬や猫だけが大事な訳じゃなくて、ここの部分をきちんと取り組んでいかないと、結果が出るのは10年20年先なので。
ですから、アニマルドネーションさんも、ひとつの核は犬や猫だと思うんですけれども、動物福祉について関心を持って下さっているのを私は期待していて、今回の質問では動物福祉という部分がきちんとここに出てきています。
アニポスさん自体はペットの保険とリンクしている組織だと思いますが、是非この福祉という部分をアニポスさんらしく発展させていって頂けたら私は本当に嬉しいので、是非そこを考えて頂きたいなっていうのが望み、願いです。
北條な・北條ひ:ありがとうございます。
北條な:両生類ってまだ保険でもカバーしてるところも少なかったりしますし、まだあまり意識が浸透してない感じがしますね。
岡田さん:爬虫類はもう今保険に入ってるんですか?
北條な:入ってないですよね。あまり。どうでしょう。
北條ひ:ですよね。小動物類などしかまだカバーされてない印象です。
北條な:そんな気がしますね。保険会社によってバラバラなんですけど犬猫がほとんどな気がします。犬が圧倒的に多くて、猫はまだ保険に入ってるところが少ない感じですね。
岡田さん:そうですね。だからエキゾチックに目をつけてる業者さんはすごく多いですし、大きなお金が動いてます。
今、もう使い捨てですね。簡単にお空の星とかって言って消耗品として皆さん使ってますので、犬や猫と全く違います。
愛護センターも、もうこの前の動物愛護法改正で犬猫に関してだけは収容義務がありますけれども、それ以外に関しては適正飼育の指導ぐらいがせいぜいです。
その動物がいざ多頭飼育崩壊だったりとか、何かしらのレスキューが必要な時に、これを収容できる組織ってのは今日本にはないですよね。ものすごく危険な状態だと思います。
北條な:ちなみに犬猫以外でどのような動物を保護されてるんですか?
岡田さん:犬猫以外についてはうちはレスキューできる体制がないので別の形で支援しています。
例えば、まだホームページが追いついてないですが、週1回動物園に行き展示動物の支援をやったり、 あと畜産動物についてはアニマルウェルフェアという言葉を広めようということで、啓発資料やパネルを作ったりしています。
それから、学校を訪問して、子どもたちに動物愛護と動物福祉のプログラムを作り、「ニワトリさんの気持ちを考えてみよう」みたいなことをやっています。
今は結構人気で、訪問活動でそういう「平飼い卵を探してみよう」とか、そんな話をしたり、ほんとちょっとずつですね。4年、5年かけてやっと少し自分自身の中で消化出来てるっていうか…難しいです。
畜産は、やっぱり経済動物をいかにして変えていくかっていうのは、消費行動を変えていかなきゃいけないことなので、ペットの問題よりはるかに難しいと思ってます。
だから、牛とか飼ってないです。(笑) でも、そういう農家さんを精一杯応援してます。
北條な:そうなんですね。本当に幅広く活動されているんですね。
岡田さん:なので、ちょっと手前味噌ですけれども、動物愛護フェスティバルという行政主体の大きなイベントが毎年9月の動物愛護週間にあります。
今年は新潟県内の2会場で動物福祉をテーマに話をして欲しということで、1箇所はそういう爬虫類、エキゾチックとかそういう展示動物とか畜産動物の福祉のお話をしますし、 もう1会場は畜産動物を中心にお話をします。
多分全国で見てもこれも結構まだ走りだと思ってます。普通は犬や猫のことだったりとか、ペット防災とか、あとは今だったら多頭飼育崩壊とか、あとは高齢者と福祉とかのテーマが多いと思うんですけども、新潟はちょっと犬猫と違うところでお話しさせて頂く機会を貰ってます。この会場は300人も入る会場で、かつて、あの杉本彩さんとか浅田美代子さんをお招きした会場に今回は私たちが出るのですが、一体何人集まるんだろうと思っています。
北條ひ:講演会ですね!
岡田さん:そうです。新潟は行政がすごくこういうことに、「仲間」なんですね。だから、一緒に社会を作るっていう気持ちがすごく強いので、こうやって呼んで頂いて、去年もこうやって「お肉になる動物」なんていう話をしてくれたり、すごく良いです。
動物愛護だけじゃなくって、アニマルウェルフェアと繋がると結局美味しいものが体にも良いし、地球にも優しかったりするんですね。
平飼い卵はちょっと高いけれどもそれを選ぶことが農家さんの応援にもなるし、そういう、 持続可能な社会にも繋がっていくんですよっていうことで、今はその幅を広げようと思ってやってます。
年1回、NDNフェスティバルというイベントを開催しています。ホームページにあるのは、今年やったフェスティバルですが、このサイトはうちのスタッフがボランティアで作ってます。
北條ひ:ほんとですか!
中村:絵もすごく良いですね。
岡田さん:この絵を描いてくれてる人も福祉作業所の若者が描いてくれていて、福祉と動物愛護と、あとアニマルウェルフェアがみんな繋がって、「地球にも優しい、人にも優しい社会を実現しようね」なんて言って。そしたら今年は過去最高で2000人の集客でした。
写真に出ているこのアイスクリームもめちゃくちゃ美味しいですが、これビーガンなんです。ビーガンのアイスクリームってまだちょっと珍しいですよね。野菜だけでできていて乳製品は一切使ってないです。
北條な:すごくおしゃれな感じ。
岡田さん:おしゃれじゃなきゃ今は誰も来ません!根性だけではダメです!
一同:(笑)
岡田さん:他のお店も今回ビーガンのクッキーを作ってくれたりとか、農家さんも自然栽培ですね、農薬も肥料も使わないで野菜とかお米を作っているところに参加して頂いたりとかしています。
あとは今、新潟って全国でも熊の駆除が多い県の1つなんですね。でも、山から下りてくるには理由があるので、山から降りてこないように、放置されている柿を収穫してそれをドライフルーツにして売るっていうことをしています。そうすると産業としても成り立ちます。
熊が里に降りてこないようにして、人間とクマが共存しますよという、そういう活動をしている方に出店して頂いてます。
活動を紹介すると、また興味のある人はそこから先に進めるので、野生動物の保護にも繋がるっていうような。見て頂くと分かりますが好き放題やってます。
北條な:素敵な団体さんがいっぱいあるんですね。活動が幅広くて素晴らしいです。
岡田さん:好きでやってるので楽しいです。今日もヤギと戯れてきました。
北條な:本当に動物がお好きでやられているんですね。
岡田さん:でも、可愛いっていうよりは、社会としてこういうことをして欲しいって思ってることを人にやって貰うっていうのが苦手なので、まず自分がやって、ちょっとずつそれに賛同者を増やして社会を変えていけたらその方がいいかなと思います。
バッシングなどは苦手なので。こういうの叩いて変わればいいんですけど、それじゃ変わらないので。本当に苦楽を共にして。
だから、猫のこともそうなんですけど愛護団体だけが苦労して何かを助けるっていうのでは、社会は変わらないと思っているので、本当にたくさんの人を巻き込んで、スタッフも多いように見えても、そうやってやることの方が多分持続する。
社会を変えるには、それが近道かなと思って、今に至っています。
北條な:素晴らしいですね。お手本にしたいです。
北條ひ:行動力が尋常じゃないですね。非常に為になるインタビューでした。今日はお忙しいところありがとうございました。
岡田さん:ありがとうございました!
長尾・中村:ありがとうございました!
全ての動物がペット保険を使える世の中に

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アニポスはペット保険がより多くの飼い主さまが利用できるよう、日々サービスを改良・改善しております。
応援いただけたら嬉しいです。