犬や猫など、大切なペットのお注射が終わってもまだ気が抜けないのがワクチンです。
実際何に気をつけたらいいのかを、獣医師目線でお送りします。
獣医師の鳥海です。
ワクチンのお注射、わんちゃん・猫ちゃんも飼い主さんもお疲れ様でした。鳴いてしまった子もいれば、びくともしない子もいて、お注射に対するペットの反応は様々です。頑張ってくれたので、いっぱい褒めてあげてくださいね。
ワクチンの後に心配なのが副反応ですよね?ここで覚えておいて欲しいのが、副反応の多くは一過性の症状で治まるということ。
とは言っても早く気付いて、獣医さんに相談できるのが一番です。
念のために、いつもの病院の閉院時間、夜間の動物病院や遅くまで開いている動物病院を調べておきましょう。もしもの時に慌てなくてすみます。
もくじ
ワクチン後によくある5つの副反応
以下に、よくある副反応をつ紹介しておきます。継続するようであれば、動物病院に相談しましょう。
1.吐く、下痢をするというお腹の症状
2.全身の痒みや赤み
3.顔のむくみや腫れ
4.元気・食欲の消失
5.注射部位を痛がる
1.吐く、下痢をするというお腹の症状
これらの症状はストレスでも起こりますし、移動の際の車酔いで吐いてしまう子もいます。
副反応なのかそうでないのか、飼い主さんでは判断は難しいです。見つけたら、速やかに動物病院に電話し、獣医師の指示を仰ぎましょう。
2.全身の痒みや赤み
とにかく異常に痒がります。ひっきりなしに掻く、というイメージです。
そんな時は、皮膚を確認してみましょう。掻いているところだけでなく、他の部位も確認してください。いつもよりも赤くなっていませんか?
毛が薄いお腹や耳は分かりやすいと思います。
3.顔のむくみや腫れ
よく飼い主さまから質問頂くのが「腫れてるって分かるのか?」。
特にトイプードルのような、お顔周りに毛がもこもこしている犬種・猫種の場合、飼い主さまは「腫れても、自分じゃわからないんじゃないかなー?」と思うかもしれませんが、分かります。
特に、まぶたがパンパンに腫れます。どこかに顔をぶつけたようになり、わかりやすいです。
わかりやすいと言っても、飼い主さまがちゃんと気にして、お顔の変化がないかみてくださいね。
4.元気・食欲の消失
これもストレスかもしれませんし、ワクチンの副反応の可能性もあります。
数時間しても改善しなければ、動物病院に連絡しましょう。
特に、いつもは飛びついてくるおやつにも目もくれない、となると心配です。
5.注射部位を痛がる
お注射なので多少の痛みはあると思います。
座れないくらい痛そう・軽く触れただけで鳴き叫ぶと言った状態は、心配です。
しばらくしても痛そうなら、動物病院に連絡しましょう。
まとめ
うちの子は、今まで副反応が出たことはないから大丈夫、と思っている飼い主さんはいらっしゃいませんか?
副反応は、今まで起こっていなくても、急に起こることもあります。
今まで大丈夫だからと、気を抜かないようにしましょう。

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著者・鳥海早紀先生のプロフィール
元動物病院院長。現在はSNSを駆使し、獣医師の仕事のリアルや、獣医師を目指す人達に向け情報を発信中。