ブログの画像

ペットもなる!怖い「アナフィラキシーショック」

2021年5月25日

ブログ著者の写真

アニポス獣医師
あに丸先生

犬と猫のアレルギーについては、以前お話しましたね。

今回は、そのアレルギー反応が全身に起こってしまった場合に引き起こされる「アナフィラキシーショック」について、ご説明いたします。

「アナフィラキシーショック」って、何だろう?

みなさんも、ススメバチに2回目に刺されてしまうと重症化(最悪死んでしまう)という話を耳にしたことがあるのではないでしょうか?
これがアナフィラキシーショックです。
最初に刺された際の蜂の毒に対する免疫があるところに、2回目を刺されてしまうと、その反応が過剰に誘導されて起こる過敏反応を言います。
動物においても、人と同じように、ハチやアリなどの昆虫に噛まれた際に起こることがあります。
また、それ以外にも、食事や診断や治療に使用する薬剤(造影剤やさまざまな抗生物質、インスリンなど)が原因となることがあります。特に、毎年接種するであろうワクチンで起こることもあり、問題となっています。

今日は、そのアナフィラキシーについて、少し掘り下げて説明したいと思います。

1.アナフィラキシーの発症メカニズム

犬猫のアレルギー疾患の分類はI型からIV型まであり、アレルゲン(アレルギーの原因となる異物のこと)が体内に侵入した際に、その抗原に対する抗体やリンパ球が反応することで引き起こされます
アナフィラキシーの多くは、IgE抗体を介したI型アレルギーであり、免疫反応が全身的に(複数臓器で)生じることで発症し、生命活動に影響を与えます。
その詳しい機序としては、特定のアレルゲンに対して一度IgE抗体が産生され、免疫が記憶されると、その後再度同じアレルゲンが体内に侵入した際に、IgE抗体を表面に持つ肥満細胞や好塩基球と反応することで、炎症を誘導する物質(ケミカルメディエーター)であるヒスタミンやトリプターゼ、ブラジキニンが放出されます。
それらの物質は、血管の拡張や血管透過性の亢進(血管の外に水が漏れる)、気管支や消化管平滑筋の弛緩、唾液等の分泌亢進を引き起こし、以下で紹介するアナフィラキシーの症状が発現します。

2.アナフィラキシーの症状

アナフィラキシーは、皮膚や粘膜、呼吸器、消化器、血管、神経系などあらゆる臓器に対して症状を引き起こします
特によく見られる症状として、
顔の腫れなどの浮腫、ぐったりとする虚脱、呼吸困難、嘔吐、下痢などが急に起こります。
その他、蕁麻疹や意識障害、喘息様症状なども起こります
COVID-19のワクチンでも話題となっているのでワクチンでも副反応が出る場合があることはご存知だと思いますが、犬や猫においても、ワクチン後のアナフィラキシーは気をつけなければなりません
投与後1時間以内に起こるものから、数時間が経ってから症状が出る場合もありますので、ワクチンを接種した日は、よくご自宅で観察してあげてください。特に皮膚症状は、時間が経ってから起こりやすくなっています
また、ワクチン接種後アレルギーは、1回目投与でも起こった例があると報告されています
原理的にはワクチンの回数を重ねるごとに起こりやすくなるのですが、子犬や子猫を飼われた場合は1回目の投与から気をつけることをおすすめします。

3.アナフィラキシーの際の治療法

まずは全身状態の把握が先決です。
特に低血圧になっている場合や呼吸困難が生じている場合は、救急処置が必要になりますので、すぐにお近くの動物病院へかかってください
必要に応じた点滴や昇圧剤投与、酸素吸入を行います。また、免疫反応が過剰に生じている状態ですので、免疫抑制の目的でステロイド剤や抗ヒスタミン剤の投与も必要となります。
ワクチン接種後や刺咬昆虫(ハチやアリ)、ヘビなどに噛まれたという既往歴があり、少しでもおかしいなと感じた場合は、すぐに獣医師の診察を受けられてください。

ポス代
ポス代

ハチはよく聞くけれど、アリやヘビにも注意が必要なんだね。

不安な事があったらなるべく早く獣医さんに相談しよう!

アナフィラキシーショックは、アレルギーの一病態ですが、致命的になりうる疾患でもあります
そのため、早め早めの対処が大切であり、普段から犬や猫ちゃんの生活環境の把握やワクチン接種日は時間に余裕を持っておくなどの対応を取ることで、何かあった際にすぐに動ける体制にしておくことをおすすめします。
また、ワクチン接種後のアレルギーについて少し触れました。
ワクチン接種によって副作用の可能性は少なからずありますが、それよりもワクチンにより得られる利益の方が大きいことを十分にご理解いただきたいと思います
獣医師の先生は、アナフィラキシーショックに対する対処法、予防法をよく知っています。何かあれば、すぐにかかりつけの先生にご相談ください。

Tag

うんち
おしっこ
おしゃれ
おれ耳
お手入れ
くしゃみ
けいれん
けんか
しこり
しっぽ
しつけ
せっけん
におい
ぶどう
アウトドア
アトピー
アトピー性皮膚炎
アナフィラキシーショック
アメリカンショートヘア
アレルギー
インフルエンザ
キシリトール
キャットフード
グルーミング
コロナウイルス
ゴールデンウィーク
シャンプー
スコティッシュフォールド
ステロイド
ストレス
ズーノーシス
ダニ
チョコレート
トイプードル
トイレ
トリミング
トレーニング
ドッグフード
ドライヤー
ノミ
ハチ
バッグ
フィラリア
フード
ブラッシング
ペット
ペットサロン
ペットフード
マーキング
ミネラル
メンタル
リラックス
ロックダウン
ワクチン
炎症
熱中症
爪とぎ
爪切り
狂犬病
狼爪
獣医師
玉ねぎ
生殖器疾患
甲状腺機能低下症
病院
病気
皮膚病
目やに
真菌性皮膚炎
短頭種
移行上皮癌
突発性膀胱炎
糖尿病
細菌性膀胱炎
結石
緊急事態宣言
総集編
職業
腎臓病
腫れ
腫瘍
膀胱炎
膀胱腫瘍
膝蓋骨脱臼
花粉
花粉症
薬浴
露出性角膜炎
靴下
血尿
血液検査
血便
行動
食べ物
食欲不振
食中毒
飲み薬
飲み水
見過ごして欲しくないシリーズ
首輪
認知症
誤飲
骨軟骨異形成症
骨折
骨付き鶏肉
貧血
鳴き声
車酔い
鼻水
健康
健康診断
僧帽弁閉鎖不全症
分離不安
副腎皮質機能亢進症
副作用
動物病院
口臭
口内炎
吠える
呼吸
呼吸困難
嘔吐
噛む
外耳炎
失神
子犬
子猫
定期健診
寄生虫
小型犬
尿石症
尿検査
屋外
心臓
心臓病
怪我
愛玩動物看護士
感染症
投薬治療
抗生剤
救急
散歩
栄養
検査
歯磨き
歯周病
気管虚脱
治療
注射
涙やけ
涙目
下痢
中毒
乳腺腫瘍
予防
予防薬
予防接種
人気
体重
体重減少
体臭
体調管理
体温
便
保護猫
to-top