猫の抜け毛の季節って?

2021年4月20日

アニポス獣医師
大川拓洋先生

猫の抜け毛の季節は「春先」です。

毛の生え代わりには、日照時間・気温が大きく影響しています。
しかし、室内飼いの猫は季節による日照時間・気温の変化を感じにくくなっています。

ひなたぼっこが重要!

春先に毛の生え代わりを発生させやすくするには「日照を感じる」ことが大事です。ベランダや出窓でリラックスしている猫ちゃんはばっちりです。
ちなみに、外飼いは事故のリスクが高まるのでお勧めできません。

アニー先生
アニー先生

猫の抜け毛とひなたぼっこが関係あるって、意外ですよね。

季節外れの大量の脱毛は「病気」かも

脱毛は猫の生理現象ですが、やっぱり抜け過ぎは気になりますよね。
脱毛を引き起こす病気があります。

・寄生虫性/アトピー性/脂漏性/細菌性/真菌性皮膚炎
・副腎皮質機能亢進症
など

毛の生え代わり時期以外でたくさん抜けていたら、動物病院でみてもらいましょう。

マメ知識:毛ってなんだ?

そもそも毛とは、「皮膚の細胞の角質化によって生じた構造物」です。
動物の体は無数の細胞からできていますが、その細胞が死ぬ(核と呼ばれる構造物が消失する)事を角質化と言います。
例えば、腕の皮膚(生きた細胞)をカッターで切ると痛いですよね?でも、髪の毛をハサミでバサっと切っても痛みを感じ無いと思います。それは、毛が死んだ細胞(角質化した細胞)であるからなんです。爪も角質化した構造物の代表です。

毛を細かくみてみると、全てが死んだ細胞ではなく、根元に「毛母細胞」と呼ばれる生きた細胞が住んでいて、その場所が「毛根」と呼ばれています。
この「毛母細胞」が毛のサイクルの主役です!

毛には「毛周期」と呼ばれる成長サイクルがあり、【成長期】→【退行期】→【休止期】→【新生期】の4期からなります。サイクルですので、新生期の後はまた成長期がやってきます。
この「成長したり、休止する」細胞の正体が「毛母細胞」です。毛母細胞がイケイケで元気な時が成長期、やる気がなくなってきた時が退行期、完全にストップしてしまっている時が休止期、次の新しい毛母細胞が生まれてくるのが新生期です。新生期には、古い毛(休止期の毛)の奥に新しい毛が生え始め、古い毛を押し出して、脱毛が起こります。

毛母細胞が、日照時間・気温・ホルモン・種の影響を受けて、活発になります。ひなたぼっこは、毛母細胞に影響を与えているんですね。

まとめ

病気かどうかを確認するためにも、春先に生え代わり時期が来るように、ふだんからひなたぼっこさせてあげましょう!

著者・大川拓洋先生のプロフィール

獣医師・MBA(グロービス経営大学院)。山口大学農学部獣医学科内科学研究室卒。2014年広島市にて株式会社ベットワークを設立。株式会社ベットワークでは動物病院経営を主にしており、現場で肌で感じてきた課題を解決するために株式会社アニポスを設立しサービスを作っている。SNS(Twitter,Facebook

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