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知ることが健康管理に。年齢別犬の健康の注意点とは?

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アニポス獣医師
アニー先生

近年、医療の発展に伴い、多くの犬の疾病ついて診断や治療が可能になりました。

まだまだ明らかになっていないこともたくさんありますが、犬は年齢に合わせて、なりやすい疾患にある程度特徴があります。

このアニポス公式ブログでは現役獣医師が飼い主さんの悩みを解決する記事を執筆しています。


今回の記事では、犬の年齢別の疾患の頻度や特徴について解説していきます。

愛犬に異常が生じたときに適切なタイミングで動物病院を受診できるよう、飼い主さんも疾患の発生頻度や特徴について把握しておくことが大切になります。

犬はどんな病気で動物病院に来ることが多いの?

病院を受診される理由は、下痢や嘔吐などの消化器疾患と、痒みやアレルギーなどの皮膚疾患が最も多く、目や耳の疾患が続きます
これらの疾患の症状は目で見てわかりやすいことから、日常的に飼い主さんがよく気がつきやすいからです。
特に消化器疾患や皮膚疾患は、0歳齢から認められるため、愛犬を飼い初めてすぐに動物病院にかかる場合もあります。

一方で、心不全などの循環器疾患や肝炎、胆嚢粘液嚢腫などの肝胆道系疾患は、先天性のものを除いて幼少期に認められることはまれなので、ほとんどは中年齢から高齢です。このように各年齢によって、認められる疾患の頻度は異なります。

知っておくと防げる可能性がある、犬の死亡原因

犬の死亡率は年齢を重ねるごとに増加していき、10歳から14歳がピークです。
死亡原因の上位は、腫瘍および循環器疾患で、年齢別の発症割合も増加していくのが特徴です。
そのため、若い犬と高齢の犬では、発症する疾患が異なる可能性があります。

幼犬の死亡原因

消化器疾患による死亡率が高く、細菌やウイルスの感染で下痢や嘔吐が引き起こされます
幼犬は、栄養飢餓になりやすく、体力も少ないため、軽い下痢や嘔吐でも数日以上続くと重篤になりやすい特徴があります。
また、体格や筋肉が小さいため、転落や衝突などの外傷による死亡例も多くあります。
そのほかに先天的に心臓や肝臓の血管異常を持つ場合もあり、発作や成長不良等が認められる場合には注意が必要です。
また、おもちゃや衣類などを誤飲するケースも若い犬ほど多いため、犬の行動範囲に食べてしまう可能性のあるものが置かれたままになっていないかは必ず確認しましょう。
アトピー性皮膚炎や膿皮症等の皮膚疾患の発生頻度は多いですが、死亡原因になることはほとんどありません。
以下に対応策をあげていきますが、大前提は「異常があればすぐに動物病院へ」

対応策

・下痢や嘔吐が1日以上、日に3回以上認められる場合はすぐに病院へいく
・水やフードを食べない場合も1日を待たずに病院へ行く
・愛犬を迎え入れて直後の様子の変化を注視(環境の変化が影響する場合も)
・ソファや階段などの段差からの落下に十分注意する
・衣類やおもちゃなどのものを床(地面)に置かないようにする
・痙攣発作が認められた場合はすぐに病院へ行く
・咳が認められた場合はすぐに病院へ行く

成犬の場合

5歳を過ぎたころから動物病院を受診することが多くなります。
幼犬の時と異なり受診理由は多様ですが、死亡原因では腫瘍性疾患が最も多いです。
腫瘍はいろいろなところに発生するのですが、皮膚や口腔内の場合は比較的見つかりやすいでしょう。
胸部・腹部の腫瘍は外観ではほとんどわからないので、定期的に(最低年1回)動物病院を受診し画像検査を行うことを勧めます
また、犬はリンパ腫の発生も比較的多いため、体表リンパ節も意識的にチェックします。
体表リンパ節は、顎の下や脇の下、膝下の両側にあるので、揉むような形で触ってみましょう

次に多い死亡例は、心疾患を原因とする場合が多く、咳や呼吸困難、運動不耐性(運動を嫌がるようになる)が認められる場合は、すぐに動物病院を受診します。
尿量が多くなったり、尿の色がいつも薄い場合には、腎臓病の兆候である可能性があります。
食欲不振などの全身症状も併発している犬では、動物病院で血液検査、尿検査などを実施してもらいましょう。

すぐに病院へ行くべき症状

・最低年に1回の病院での定期検査(10歳ごろから死亡率が高くなるため)
・皮膚にしこりがある
・口からの出血や食事をこぼすなど口が開きづらい
・体表リンパ節が腫れている
・1日に咳が複数回続くあるいは、呼吸が早い、チアノーゼ(舌が青くなります)など
の呼吸困難症状
・水を飲む量、尿量、尿の色がいつも透明などの症状が数日続く

これまでいろいろな例をあげてきましたが、それでもあくまで一部の例にすぎません。少しでも普段と違うことがあったら、迷うこと無くすぐに動物病院を受診してほしいと思います。

獣医師アニー
獣医師アニー

気になる症状は動画や写真に残しておくと診察の時に説明しやすいのでおすすめです。

まとめ

一番重要なことは、普段からよく愛犬の様子を観察し、異常があることにいち早く気づくことです。
獣医師は、病院にきてくれた患者さんしか診ることができません。
愛犬の健康を最前線で守っているのは、他でもない飼い主さんなのです。
動物の医療には、飼い主さんの協力が必須です。難しく考えず、普段の生活から愛犬とのコミュニケーションを十分に取ることが、愛犬の健康を守る最善の対策だと覚えておいてくださいね。
この記事で、初めて愛犬を迎えた飼い主家族さんの不安が少しでも解消されれば幸いです。

(この記事の疾患別の情報は、「アニコム家庭どうぶつ白書2020」を参考にしています)

獣医師アニー
獣医師アニー

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