犬のブラッシングの3つのメリットとは?|獣医師が解説

2020年10月27日

アニポス獣医師
大川拓洋先生

短毛種でも、ブラッシングは必要

毛が長くても短くても、ブラッシングしてあげましょう。ブラッシングのメリットは毛の絡まりを取るだけではないんです。
大きく分けて、3つのメリットがあります。
1.疾患予防、早期発見


2.身だしなみ
3.飼い主とのコミュニケーション

アニー先生
アニー先生

短頭種の子にもブラッシングしてあげましょう。

1.疾患の予防・早期発見

ブラッシングで、毛に付着した外部寄生虫(ノミ等)・フケをある程度除去することができます。フケは汚れなので、皮膚に長時間付着していると、皮膚炎の原因になります。
また、飼い主さんが犬の皮膚状態を把握しやすくなります。
ブラッシング中に、小さな腫瘍や皮膚に付着したダニを発見することが多いんです。他にも、抜け毛が多い、毛が生えていない箇所がある、おできがある、痛がる、などを見つけることができます。疾患を早く発見できれば、治療もしやすくなりますよ。

2.身だしなみ

身だしなみもあなどれません。
特に「毛のもつれ」は早めに解消してあげましょう。
もつれが小さいうちはよいのですが、大きくなるとブラッシングでは取れなくなり、バリカンで根元から刈る必要があります。

大きなもつれは、毛の生えている皮膚を常に引っ張り上げます。
皮膚は常に引っ張られていると、炎症を起こし、痛みにつながります。
炎症がひどい場合は、細菌感染を起こして化膿したり、ごそっと脱毛してしまいます。
もつれを解いてあげるのは、皮膚の炎症を予防するのに効果的なんです。

3.飼い主とのコミュニケーション

犬は飼い主のことが大好き。
飼い主に自分の体を触ってもらえると、幸せでリラックスできます。ストレス解消になるんです。
ブラッシングをしながら話しかけてあげると、さらによいですよ。

ブラッシングを嫌がるときの解消方法

ブラッシングを嫌がるパターンは2つ。
①ずっと嫌がる
②以前はブラッシングが好きだったのに、今は嫌がる

ブラッシングを「ずっと嫌がる」場合

体を触られるのが嫌、またはブラシが嫌な可能性があります。

まずは、飼い主の手で体全体をなでなでするところからはじめましょう。
体全体のなでなでに慣れたら、固く絞った温かいおしぼりで、毛の上から体を拭いてあげましょう。
拭いてあげるだけでもフケなどの汚れが取れて疾患予防ができます。

なでなでも嫌がる場合、少しずつ、話しかけながら、体を優しく触ることから始めましょう。
この時、頭は避けてあげてください。犬は「殴られる!」と身構えてしまいます。

「以前はブラッシングが好きだったのに、今は嫌がる」場合

ブラシを怖いと感じているか、ブラッシングが痛い可能性があります。

ブラシが怖い、と感じている場合は、
・ブラシを変えてみる
・固く絞った温かいおしぼりで体を拭いてあげるところから始める
を試してみてください。

ブラッシングが痛い場合、皮膚に疾患があるのかも。
動物病院に行って、痛みの原因を解消してあげましょう。

まとめ

ブラッシングで見つけられる病気はたくさんあるんです。
ぜひブラッシングしてあげてくださいね。

著者・大川拓洋先生のプロフィール

獣医師・MBA(グロービス経営大学院)。山口大学農学部獣医学科内科学研究室卒。2014年広島市にて株式会社ベットワークを設立。株式会社ベットワークでは動物病院経営を主にしており、現場で肌で感じてきた課題を解決するために株式会社アニポスを設立しサービスを作っている。SNS(Twitter,Facebook

大川先生の記事一覧はこちら

アニー先生
アニー先生

アニポス公式ブログは犬や猫などペットの飼い主さんの悩みを解決できる記事が充実してます。ブックマーク・お気に入りに追加して愛犬・愛猫との暮らしにお役立てください。

Tag

おしゃれ
おれ耳
お手入れ
くしゃみ
しこり
しっぽ
しつけ
におい
ぶどう
まとめ
アウトドア
アトピー
アトピー性皮膚炎
アナフィラキシーショック
アニマルセラピー
アメリカンショートヘア
アレルギー
アンケート
インタビュー
インフルエンザ
カビ
キシリトール
キャットフード
グルーミング
コロナウイルス
ゴールデンウィーク
サルモネラ症
シャンプー
スコティッシュフォールド
ステロイド
ストレス
ズーノーシス
ダニ
チョコレート
トイプードル
トイレ
トリミング
トレーニング
ドッグフード
ドライヤー
ノミ
ハチ
バッグ
バルトネラ症
フィラリア
ブドウ膜炎
ブラッシング
ヘルニア
ペット
ペットサロン
ペットフード
マーキング
メンタル
リラックス
レプトスピラ感染症
ワクチン
炎症
熱中症
爪とぎ
爪切り
狂犬病
狼爪
獣医師
玉ねぎ
生理
生殖器疾患
田積先生の記事
甲状腺機能低下症
病気
痙攣
皮膚病
目やに
真菌性皮膚炎
睡眠
短頭種
移行上皮癌
突発性膀胱炎
精巣手術
糖尿病
細菌性膀胱炎
結石
緑内障
避妊
肛門腺
肛門腺炎
肛門周囲腺腫
肝炎
肥大型心筋症
肺水腫
胆嚢粘液嚢腫
腎臓病
腫れ
腫瘍
膀胱
膀胱炎
膀胱腫瘍
膝蓋骨脱臼
膣炎
花粉
花粉症
薬浴
露出性角膜炎
靴下
血尿
血液検査
血便
行動
食べ物
食欲不振
食欲低下
食中毒
飲み薬
首輪
角膜障害
認知症
誤食
誤飲
骨軟骨異形成症
骨折
骨付き鶏肉
谷口先生の記事
貧血
鳥海先生の記事
鳴き声
車酔い
鼻水
SFTS
健康
健康診断
僧帽弁閉鎖不全症
分離不安
前立腺肥大症
副腎皮質機能亢進症
副作用
動物病院
動物団体
卵巣腫瘍
去勢手術
口臭
口内炎
吠える
呼吸
呼吸困難
和田先生の記事
喧嘩
嘔吐
噛む
回虫
回虫症
外耳炎
多頭飼い
多飲
多尿
大川先生の記事
失神
子犬
子猫
子宮蓄膿症
定期健診
寄生虫
寄付
小型犬
尿
尿石症
尿路疾患
尿路感染症
尿検査
屋外
山田先生の記事
心臓
心臓病
心不全
怪我
愛玩動物看護士
感染症
投薬治療
抗生剤
拘束型心筋症
拡張型心筋症
排尿障害
救急
散歩
栄養
桑原先生の記事
検査
歯磨き
歯周病
毛玉
気管虚脱
治療
注射
消化器疾患
涙やけ
涙目
下痢
下部尿路疾患
不整脈
中毒
乳腺腫瘍
予防
予防薬
予防接種
人獣共通感染症
人気
仕事
体重
体重減少
体臭
体調管理
体温
便
保護猫
to-top