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子犬の救急

2020年5月5日

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アニポス獣医師
あに丸先生

残念ながら、動物にはいつでも駆けつけてくれる救急車はなく、動物専門の救急病院は数が少ないです。なので、飼い主のみなさんは、事前に知識を持って対応できるようにしましょう!
具体的には、
・飼い主が動物の病気を知り、些細な変化に気づいて早めに対応すること
・時間外対応が可能な近隣の動物病院を調べておく

です!

今回のブログでは、子犬のよくある症状と緊急性についてご紹介します。
なぜ子犬かというと、子犬は成犬と比べると、体調の悪化が短時間で進行し緊急性が高いからです。カロリーや水分の消費が成犬よりも多いのに、体に貯められるエネルギーが少ないために、急速に悪化してしまうのです。救急病院での成犬の死亡率が11.9%であったのに対し、子犬(6か月齢未満)では21.7%、3か月齢未満の幼齢犬では36.1%と、幼いほど早急な対応が必要なんです。
6か月齢未満を子犬、特に3か月齢未満を幼齢犬として、気を付けてほしい症状別にお話しします。

嘔吐

犬は比較的嘔吐しやすく、子犬では消化機能が未発達でよくあることなのですが、楽観視はできません。
嘔吐が複数回続くとき、嘔吐のほかに下痢や食欲不振もあるとき、嘔吐後に呼吸が荒くなったときは救急受診してください。

幼齢犬は腎機能が未発達なため脱水しやすく、簡単に脱水症状を起こしてしまいます。嘔吐後に食べられない時間が続くと、低血糖にもなります。
嘔吐で救急受診した幼齢犬の死亡率は29%という報告もあります。また吐しゃ物が気管に入ってしまうと、誤嚥性肺炎を起こして重篤な状態になってしまうことも・・・。

嘔吐の原因が「空腹による胃酸過多」「食べ過ぎ」のときは大きな問題にならないこともあるのですが、原因の多くは「異物の誤食」「感染症」です。

下痢

下痢の原因で多いのは感染症です。消化不良、食物アレルギー、食物不耐性で起こることもあります。
嘔吐と同様に脱水症状、低血糖につながる可能性があり注意が必要です。特にパルボウイルス感染症による下痢では死亡率が90%に上る場合もあるとされており、早めの対応を心がけましょう。

虚脱(いわゆるぐったりしてしまう状態)

原因として低血糖、脱水、循環不全、体温異常、低酸素などがあります。
最も多い虚脱の原因は低血糖なので、まず砂糖水やハチミツなどの液体を数滴口に入れてみましょう
子犬は内臓が未発達なので、体調の変化に対応できず、その結果、虚脱が起こります。虚脱で救急受診した幼齢犬の77.5%が死亡したというデータもあり、早急に適切な処置が必要です。

発作(全身に力が入って硬直したり、手足や全身をバタバタさせて痙攣するような状態)

よくある症状ではありませんが、緊急対応が必要な症状です。

原因には低血糖、先天性の病気、感染症、脳炎などが考えられます。
発作は数秒から数分で止まることが多いですが、群発発作(1日に何回も出る発作)や重責発作(発作が止まらない、止まりかけてはすぐに次の発作が出る状態)につながり致命的となる可能性があるため、初めて症状が出た場合には早急に医療機関を受診することが望ましいです

発作中には低酸素になりやすいため、
・首を伸ばし顎を少し上に向けて気道を確保する
・窒息しないよう、涎や嘔吐物は除去する
・体温の変化(発作中には高体温に、発作が止まった後は低血圧・低体温となる可能性がある)に注意する
が自宅での応急処置です。

子犬を迎え入れてくださったおうちでは、ぜひ覚えて、落ち着いて対応してくださいね!

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