ストレス社会と言われる現代、私たちは様々なストレスを受けながら暮らしていますが、ストレスを抱えているのは人間だけではありません。
犬だってもちろん、ストレスを感じています。
もくじ
ストレスの3つの種類
一言でストレスと言っても、ストレスにはいくつかの種類があります。
気温や生活環境、騒音など物理的ストレス、匂いなどの化学的ストレス、精神的ストレス
の3つのストレスが主なものとしてあげられるでしょう。
引っ越しや新しい犬を迎えた場合など飼育環境の変化がある場合、多くの飼い主さんが、トイレや住居環境など、ペットの受ける物理的なストレスに気を配っていると思います。
気をつけよう「匂い」ストレス
しかし
意外と忘れてしまいがちなのが「匂い」に関するストレスです。
ご存知の通り、犬は人の数千倍から一億倍も嗅覚が優れると言われるほど嗅覚が発達している動物です。
何気なく置いた芳香剤が思わぬストレスになってしまう場合があるので注意が必要です。
ワンちゃんが何よりも安心するのは、飼い主さんの匂い。
お留守番などひとりになる時にも、飼い主の衣類や普段使っている膝掛けなどがあると安心できると言われているので、その匂いが消えてしまうようなことがないように、注意をしてあげたいですね。
心のSOSサイン「カーミングシグナル」
最も気が付きにくいのが精神的なストレスです。
例えば、留守番の時間が長くなってしまったり、忙しくて犬とのコミュニケーションが不足しているケース。逆に、飼い主さんは可愛がっているつもりでも、実は犬にとっては過度なスキンシップがストレスになっているケース。
精神的ストレスに気がついてあげるためには、言葉を話さないペットが出している「サイン」に気づいてあげる必要があります。
「カーミングシグナル」をご存知ですか?
群れで生活をするオオカミの行動を研究することで明らかになった犬のボディランゲージのことで、人に対して自分の気持ちを伝えようと合図したり、無用な争いを避けるため犬同士で合図を送りあったり、自分自身を落ち着かせるために使われたりするサインのことです。
落ち着いている時はゆっくり左右に揺れる尻尾が、緊張や興奮すると早く揺れるようになるなど、尻尾をふるスピードも一つの指標ですが、以下のようなサインは、犬の心を表現しているカーミングシグナルだと言われています。
・あくびをする:緊張を表すサイン
「私は争うつもりはありませんよ」「嫌だな」という感情
・目をそらす:拒否を表すサイン
「関わりたくありません」「構わないで」という感情
・ウロウロする:緊張や不安を表すサイン
いつもと違う状態で落ち着かない様子
・舌をペロペロする:興奮や緊張を表すサイン
興奮を落ち着かせようとしていたり、嫌だなという感情
・手足など体の一部を舐める、尻尾を追いかける:退屈、飼い主の気を引くサイン
「もっと構ってよ」という感情
心の病や病気になってしまうことも
一時的なストレスの場合、ペットたちはこのような カーミングシグナルを送ることでストレスを解消しています。しかし、ストレスが長時間続く場合は、体調不良の症状となる場合もあります。
手足や体の一部を舐めたり、尻尾を追いかけるといった行動はエスカレートすると、同じ行動を繰り返す心の病、常同障害になります。
自分で毛をむしったり、皮膚が炎症が起きても舐めるのを辞めることができなかったり、尻尾を噛んで傷つけてしまう場合もあります。
また嘔吐、下痢、食欲不振など消化器症状が見られることがあります。

人間と同じように、ペットもストレスを感じます。
いつもと様子が違うと感じたら早めに獣医師に相談しましょう。
まとめ
ストレスにはストレスの原因をなくすことが大事になります。
忙しくても散歩の時間を確保し運動をさせる、留守中に退屈しないようにおやつを隠して遊ばせるおもちゃを与えて留守番させる、など工夫をします。
ストレス症状が顕著な場合、必要に応じて獣医師が薬を使って治療をすることもありますが、
まずは飼い主さんがワンちゃんからのSOSにいち早く気が付くのが大切。
原因がわからない場合は、かかりつけの獣医師に相談してみてくださいね。

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