はじめて動物病院に行く前に気をつけるべき5つのこと|検査についても

2020年10月6日

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アニー先生

わんちゃん・猫ちゃんを新しく家族に迎え入れた皆さんは、ワクチン(予防)や調子を崩した際に動物病院にかかると思います。今日は、はじめて動物病院に行く皆様に、検査を受けるにあたりどのような準備が必要か、加えて動物病院で行われている一般的な検査について簡単にご紹介いたします。

動物病院に行く前に気をつけてほしい5つのこと

・何か症状がある場合は、その動画や画像を撮っておく
・生年月日、ワクチンやフィラリアの予防の有無を確認する
・キャリーやケージ、リードを持参する
・ご飯やサプリメントの銘柄、普段使っているシャンプーやおもちゃなどを覚えておく
・血液検査が必要な場合は、直前にご飯を食べるのは控える

1.症状は動画や画像で残しておくことが重要!

もしもわんちゃん・猫ちゃんに日々の生活の中で気になる症状があるという理由で、動物病院を訪れるのであれば、その症状の画像や動画を残しておくことをお勧めします。
病院に来ると、どうしても緊張してしまい、普段の生活で認められる症状を見せてくれないことが多くあるからです。また、口頭での説明だけではわかりづらい部分もあるので、画像や動画の情報があれば、診断にとても役立ちます。今後動物病院にかかる際には、ぜひ覚えておいていただきたいポイントです。

2.正確なプロフィールをあらかじめ確認

皆さんが動物病院へかかるのが初めてのように、獣医さんも皆さんのわんちゃん、猫ちゃんを診るのは初めてです。
これまでの情報を正確に獣医さんに伝えることができるよう、生年月日やワクチンの接種日、フィラリア・ノミ・ダニなどの予防についてしっかりと確認・メモしておきましょう。
また、これまでにかかったことがある病気や治療に関する情報など既往歴がある場合はそれも伝えてください。

3.キャリーやリードは必需品

動物病院には他のわんちゃんや猫ちゃんも来ています。抱きかかえて連れて行くなどすると、慣れない場所で興奮し思わぬ事故につながりかねません。キャリーやリードを用意しておきましょう。

4.日常の食品や製品が症状につながっていることも

関係ないと思われるかもしれませんが、普段食べているご飯やおやつの種類、シャンプー、おもちゃなどが症状の解明につながることがあります。事前に確認しておくと良いでしょう。

5.朝ごはんは食べない

私たち人間が健康診断を受ける際に血液検査を行う際に、朝ごはんは直前に食べないよう指示されることが多いと思います。
これは、血液検査の結果に食事が影響を与える可能性があるからです。例えば、ご飯を食べていると血糖値や中性脂肪は空腹時よりも高く結果に反映されます。
犬や猫の場合も同様に、直前に食べたご飯が検査結果の評価を複雑にする可能性がありますので、初めての健康診断では、なるべく控えることをお勧めします。

動物病院で行われる一般的な検査(健康診断)

1.身体検査

動物の診療の中で最も重要な検査です。体重や体温を測定したり、心臓の音や肺の音を聴いたり、身体にしこりがないかなどを診ていきます。もし日頃から皆様が気になっている点があれば、この検査の時間に獣医師へ教えてください。

2.血液検査

わんちゃん、猫ちゃんの手や足から注射器を使用して採血します。針はとても細いので(私たちが採血されるものより遥かに細いです)痛みは少ないのですが、はじめての場合はとても不安を感じてしまいます。皆さんの目の前で獣医師が採血する場合は、わんちゃん、猫ちゃんに優しい声をかけてあげてください。特に、猫の場合は過度の興奮により一過性の高血糖が認められることがあります。
血液検査では、様々な項目の検査が可能であり、体の異常をスクリーニングするために最も役立つ検査方法です。貧血や感染の有無、腎臓、肝臓、膵臓など多くの臓器の異常を検出することができます。また、検査時間も比較的短いので、犬や猫に対するストレスも大きくはありません。

3.糞便検査

下痢や嘔吐などの消化器症状を呈す犬や猫の診断に有用な検査の1つです。子犬や子猫に発生することが多いお腹の中の寄生虫の診断も可能なので、はじめての機会には積極的に実施してもらうのも良いかもしれません。
その名の通り糞便を用いる検査手法なので、痛みやストレスを伴わない検査です。また、直前の糞便であればそのまま検査に利用することが可能なので、もしも動物病院への道のりで排便することがあれば、きれいな袋に保存して持ってきてもらって構いません。

4.尿検査

尿を用いる検査手法であり、比較的用意に検査が可能です。尿の取り方にはいくつかの方法があるので、獣医師とご相談ください。尿検査では、膀胱炎や血尿、結石、糖尿病などを評価します。普段の生活で、わんちゃんや猫ちゃんが排尿する時に、尿の色が赤っぽかったり、濁っていたり、痛そうにしていた場合は獣医師へすぐに相談してください。

5.皮膚検査

皮膚に湿疹、赤み、痒み、脱毛などの症状が認められる場合に実施する検査です。犬や猫の皮膚の病気は多彩であり、1回の検査で診断がつかない場合もありますので、獣医師の先生と相談しながら検査を行なっていく必要があります。

アニー先生
アニー先生

日頃から、愛犬・愛猫の行動やしぐさをよく観察しておきましょう。

まとめ

わんちゃんや猫ちゃんは、言葉をしゃべりません。
そのため、診断・検査を進める上で最も重要な手がかりは飼い主さん自身が持っている、ということになります。わんちゃん、猫ちゃんは自分自身で十分な情報を伝えられないということをご理解いただき、病院へかかる前の準備をしっかりとしていただけると我々獣医師も診断や治療をスムーズに行うことができます。
ここに挙げた検査以外にもたくさんの検査方法および注意点がありますので、その都度担当の獣医師とよく相談してくださいね。

アニー先生
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