見過ごして欲しくない症状Part3|血便は病気のサイン?

2021年3月2日

著者桑原先生画像

くるみ動物病院  
桑原慶院長

季節の変わり目はお腹の調子を崩すペットも増えてきます。
いつも元気なペットの便が急に柔らかくなったり、血液が混ざると驚かれることと思います。
いざという時のために、ペットの「血便」の原因と動物病院受診のタイミングなどを解説します。

血便が出る原因

便に血液が混ざる時は、大腸から出血していることが考えられ、炎症による粘膜のただれや腫瘍からの出血などが疑われます。

血便が出た時に家庭でやるべきことは?

便の状態や寄生虫感染の有無を獣医師に見てもらうために、採取が可能であれば小指の先端くらいの便をサランラップやプラスチック容器などに包んで持参しましょう
ペットシーツが吸収している場合や、水様便で採取が難しい場合には便の状態を写真で記録し、病院に持参しましょう。

動物病院を受診するタイミング

年齢が若く元気で食欲があり、嘔吐もない場合には、1日ほど様子を見てからの受診でも良いでしょう。
若くても元気食欲がない場合や嘔吐がある場合、また中高齢のペットの場合には、なるべく早めの受診をおすすめします。

動物病院ではどんな検査をするの?

まずは体重・体温測定や視診・触診などにより全身状態を確認していきます。
次に可能であれば、便の検査を行い、寄生虫の有無や腸内細菌のバランスを確認します。
若くて元気や食欲がある場合には身体診察と便検査のみ行い、必要な投薬治療を行っていく場合も多いと思います。

一方で、中高齢の動物や若齢でも具合が悪い場合には、貧血や止血機能の確認、内臓の状態確認のために血液検査や超音波検査を行います。
また、中高齢の動物の場合には直腸内の腫瘤からの出血を考慮し、グローブをはめた指で直腸を触診する場合もあります。
前述の直腸診にて、腫瘤を触知した場合には、さらなる精密検査として大腸カメラの実施が必要になることもあるでしょう。

まとめ

ペットに「血便」が出た場合には、 若齢の場合には寄生虫感染中高齢の場合には腸の腫瘍が心配です。
まずは、便を持参して、かかりつけの動物病院を受診しましょう。

アニー先生
アニー先生

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著者・桑原慶先生のプロフィール

福岡市中央区唐人町のくるみ動物病院院長・獣医循環器認定医。2019年4月獣医循環器認定医資格取得。

【所属医師会】福岡県獣医師会・福岡市獣医師会・日本獣医循環器学会・九州画像診断研究会

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