みなさん、こんにちは。獣医師の鳥海です。
初めて猫ちゃんをお迎えされた皆さん。
小さな猫ちゃんに『どう接したらいいんだろう…』なんて悩むこともあると思います。
初めては、みんな知らないことだらけですので焦らなくて大丈夫。ひとつひとつポイントを押さえていきましょう。
もくじ
気づけている?子猫のこんな症状
1.鼻がズビズビ言っている、鼻水が出ている
2.目をしょぼしょぼさせる、目やにが多い
3.いつもよりうんちがゆるい
4.おしっこが赤みを帯びている
5.何度もおしっこに行っている
これらは、子猫ちゃんによく見られる症状です。
日々の観察でこれらの症状にいち早く気づき、動物病院に連れて行ってあげることができれば、病気が悪化する前に防ぐことができます。みなさんの観察で猫ちゃんの健康を守ることができるのです。
それぞれの症状で考えられる病気とは?
1.鼻がズビズビ言っている、鼻水が出ている
2.目をしょぼしょぼさせている、目やにが多い
これらの症状が出やすい子猫ちゃんに多い病気が、俗に『猫風邪』と呼ばれる病気です。原因としては、猫カリシウイルスや猫ヘルペスウイルスの感染が知られています。
その名の通り、人間の風邪のような症状が出るのですが、飼い主さんが気付きやすいのが、先ほど上げた鼻や目の症状です。症状を見つけた際は速やかに動物病院に連れていきましょう。
子猫ちゃんは大人の猫と比べて体力がなく、状態がさらに悪化してしまう恐れがありますので注意しましょう。
3.いつもよりうんちがゆるい
普段与えているお食事によって、猫ちゃんのうんちの硬さはそれぞれ違うと思いますが、昨日と同じお食事を与えている(おやつやその他、口にするものは変えていない)のに、うんちの固さが違うというのは、食事以外に原因があるかもしれません。
他の原因として考えられるのはなんでしょうか?例えば、感染性(ウイルス、細菌、寄生虫)、異物、内臓疾患、ストレス・・・といろんな原因が挙げられます。獣医さんとお話しして、一緒に原因を突き止めていきましょう。
原因を突き止める際に実際のうんちがとても役立ちます。動物病院に行く際はなるべく新鮮なうんちを持っていくようにしましょう。また、うんちの写真を撮って持っていき、先生に見てもらうのもオススメです。
4.おしっこが赤みを帯びている
5.いつもよりおしっこの回数が多い
皆さんは、真っ赤なおしっこを見たらすぐに病院に行こうと思いますよね?
しかしおしっこに血が混ざっている場合に、真っ赤ではなくおしっこの黄色と血の赤色が混ざってオレンジになっていることもあります。またおしっこの病気の時に、飼い主さんが気付きやすいのがおしっこに行く回数の変化です。回数が増えていたら要注意です。どちらも、日々観察をしていたら変化に気づくことができます。ぜひ意識してみてみてください。
若い猫ちゃんのおしっこの病気の一つに、ストレスが原因とされている特発性膀胱炎が挙げられます。ストレスが最近なかったか、よく思い出してみるのもいいと思います。
飼い主さんがストレスだと思っていなかったことが意外とストレスになっていたことがよくあります。例えば、遠くの工事の音とか部屋の模様替え、トイレの場所やご飯の場所の移動と言ったちょっとした変化で猫ちゃんはストレスに感じてしまう場合もあります。
声なき言葉を飼い主さんが聞き取る
当たり前ですが、どうぶつは話せません。
痛かったり、しんどかったりしても言葉で伝えることができません。そんな声なき言葉を飼い主さんが聞き取ってあげて欲しいのです。
では、どうやってその声に気づくのか?ポイントは、昨日と比べて、または3日前と比べて、さらには一週間前に比べて何か変わっていることはないか?という視点で見ていくこと、つまりは観察が大切です。猫ちゃんの観察ポイント掴んでいただいて、今日からぜひ観察開始してくださいね。

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著者・鳥海早紀先生のプロフィール
元動物病院院長。現在はSNSを駆使し、獣医師の仕事のリアルや、獣医師を目指す人達に向け情報を発信中。