夏の暑さも和らぎ、過ごしやすい季節になりました。
秋の行楽シーズン到来です。今年は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、山で紅葉など自然を楽しもうという方も多いのではないでしょうか?
今日は、 ワンちゃんを連れてアウトドアにお出かけの際にぜひ気をつけていただきたい、3つのポイントをお話したいと思います。
もくじ
秋や春は要注意!怖いマダニ・ノミ
マダニ
日本全国どこにでも生息しているマダニですが、春と秋には特に多く発生します。公園など身近な場所にも潜んでいますが、とりわけ山林や川原の草むらなどはマダニが特に好む場所として知られています。マダニは成虫でも、吸血前は体長約3mmほど。とても小さいため、気が付かないうちに寄生されてしまうのです。
草むらに身を潜めているマダニは、犬が近付くと犬が出す二酸化炭素や体温に反応して飛びつき、吸血を始めます。マダニが寄生すると皮膚炎を起したり、たくさん寄生して吸血された場合には貧血もなりますが、それだけではありません。
怖いのはマダニが媒介する「
犬バベシア症」という病気です。バベシア原虫が赤血球に寄生し赤血球が破壊されるという致死率の高い病気まで、マダニが媒介するのです。
ノミ
ノミも気温が13度を超える春から秋にかけて発生が多くなります。
マダニと同じく薮や草むらに潜み、優れた跳躍力で犬に飛びついてきます。
寄生してからたった約24〜48時間で産卵を開始すると言われるほど繁殖力が強いノミ。皮膚炎を起こすだけでなく、「瓜実条虫」と呼ばれる消化管に寄生する条虫をも媒介します。
皮膚炎を引き起こすだけでなく、寄生虫まで媒介するダニやノミ。恐ろしいノミ・ダニの対策は事前にノミダニ予防薬を使用することです。
様々なタイプのノミダニ予防薬がありますので、ワンちゃんに合ったタイプをかかりつけの動物病院で相談して処方してもらってください。
また、山道でもできるだけ歩道を歩かせるようにし、必要以上に草むらに入らせないようにすることも重要です。そして帰宅後には必ずシャンプーやブラッシングを行って、ノミやダニの寄生がないことを確認してください。
ちなみに、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)や日本紅斑熱など、マダニは、ワンちゃんだけではなく人にも危険がある病気を媒介します。
ペットの幸せは飼い主さんの健康から!飼い主さんも長袖・長ズボンで肌を露出しない、虫除けスプレーを利用するなど忘れずに対策してくださいね。
見慣れない生き物との遭遇も
山などに出かけた場合、普段暮らしている土地とは違った生き物に遭遇することもあるかもしれません。生き物に遭遇して急に走り出したりしないよう、リードを短めにしっかりと持つなどの配慮も必要です。
山でよく出会うのはハチとマムシ。次の点に注意をしてあげてください。
ハチ
好奇心が強い子は、追いかけて刺されてしまうことがあります。
刺された場所の腫れや痛みがないか、ハチの針が残っていないかをチェックしてください。人と同じアナフィラキシーショックを起こすこともあります。
顔全体が腫れている、呼吸が苦しそう、ぐったりしている場合にはショックを起こしている可能性があります。すぐに動物病院へ連れて行きましょう。
マムシ
山間部の水場周辺に多く生息し、5月から10月に活動が活発になります。
人と違い犬は咬まれても耐性が強く、致死的になることは少ないと言われますが、動物病院を受診した方がいいでしょう。
思わぬ怪我に気をつけましょう
折れた木の枝や尖った石など、思わぬところで怪我をしてしまう可能性もあるアウトドア。
怪我をした場合は綺麗な水で洗浄し、清潔なガーゼで覆います。切り傷で出血が多い場合は、出血している場所を圧迫して、止血を。
なるべく早く動物病院を受診してください。
まとめ
今回は特にノミ・マダニを中心に、アウトドアで気をつけてあげたい生き物や怪我についてお話しましたが、山にはワンちゃんにとって有毒になる植物やキノコなどもあるので、誤食にも注意が必要です。
万が一をできるだけ防ぎ愛犬と心から楽しむために、山でのレジャーでは、しっかりリードをつけて、対策をしっかりしてお出かけしてください。

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