ペットが薬を嫌がる時、知っておきたい投薬のコツとは?

2020年11月3日

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アニー先生

ペットにとって薬は人間同様、苦手なものです。しかし、病気の治療には欠かせません。
今回はそんな 薬が苦手なペットへの投薬のコツや工夫についてお話しします。

なぜ薬を嫌がるの?

ペットが薬を嫌がる理由はいくつかあります。お家の子がどんな理由で嫌がっているのか、理解してあげることから始めましょう。

・薬の苦い味を覚えてしまった
・口を触られるのが嫌い
・飼い主の様子がいつもと違う

薬の中には苦味があるものもあります。
一度その苦味を味わってしまうと、次から薬を嫌がってしまうようになります。
元々口周りを触られるのが苦手な子の場合、投薬はとても苦痛です。
また、 飼い主が投薬に対し不安を抱いていると、ペットはそれを敏感に察知して、身構えてしまいます。

知っておこう!投薬のコツ

病院で処方される飲み薬には、いくつかのタイプがあります。
ここではタイプ別に投薬の上手な方法を解説していきましょう。

処方される飲み薬の種類

・液体
・錠剤(カプセル)
・粉薬

液体のお薬は、歯の隙間からスポイトを使って少しずつ

液体のお薬はスポイトやシリンジ(注射筒)を使用して与えましょう。
少し鼻先を上向きにし、犬歯の後ろにスポイト(シリンジ)を差し込み、少しずつ入れます。一度に大量に入れてしまうとむせてしまう場合があります。
ペットの様子をみて少しずつ与えてください。

錠剤(カプセル)は、正しい手順で口を開かせて舌の奥へ

まず片方の手で、上から上顎を掴むようにして犬歯の後ろに指を入れ、持ち上げます。
もう片方の手で口を開き、舌の奥に薬を入れます。
口を閉じ、少し上を向かせて喉を優しくさすります。そうすると、「ゴクン」と飲み込んでくれます。
※錠剤を割ったり砕いたりして与えたい場合は、獣医師に確認してください。
錠剤を割ったり砕いたりすることで、より苦味が増したり、効き目を低下させることがある場合があります。

粉薬は直接飲ませるか、ウェットフードに混ぜて

・口の中に直接入れる
歯と頰の間に粉薬を入れ、外側から頰を揉んで薬と唾液を混ぜ合わせるようにして飲ませます。もしくは少量の水に粉薬を溶かして、スポイトやシリンジ(注射筒)で飲ませます。
・ウェットフードにかける、まぜる
口周りを触られるのが苦手な子にはウェットフードなどに混ぜて与えると食べてくれる場合があります。

困った時には、投薬補助グッズ

上記の方法でもなかなか薬を飲んでくれない場合は、投薬用のトリーツや、投薬器といった投薬補助グッズを使うとうまくいくこともあります。

投薬用トリーツ

お薬を入れて包むことができるポケット付きのトリーツです。
ペットが好む味で作られています。投薬用トリーツを使用する場合は、まず、 丸呑みできる大きさかどうか確認します。丸呑みできず、噛んで中の薬の味に気づいてしまうことを防ぐためです。もし大きすぎる場合は半分にして使用するなど、工夫が必要です。
最初は薬が入っていないものを1、2個与え、もっと欲しいというそぶりを見せたら、薬入りのものを与えます。

投薬器

錠剤(カプセル)投与時に使用します。
投薬器は上手く薬を口の奥に入れることができない飼い主様や、薬を嫌がって噛み付いてしまう子におすすめです。

覚えておきたい投薬のコツ

1.投薬に役立つ『大好物』を見つけておく

いざとなった時のために、大好物を見つけておくと良いでしょう。
その子にとってどうしても飲まなければいけないお薬を飲んでくれない、または、飲ませられない時、その大好物に埋め込んだり、包んだりして薬を与えます。
しかし、その子の状態や病気によっては 避けた方がいい食べもの(おやつ)もあるので、まずは獣医師に確認してから与えるようにしてください。

2.日頃から『口を触ること』に慣れてもらう

日頃から口を触ることに慣れさせておくと、投薬もスムーズに行えます。
普段の楽しいスキンシップの中で頭や顔をなでつつ、口元も触ってあげましょう。「口を触ることは嫌なことじゃない」と、少しずつ覚えさせましょう。

3.リラックスして与える

飼い主さんが投薬に対して抱く不安など、 ネガティブな気持ちはペットにも伝わってしまいます。
薬がうまく飲めなかった時に叱ったりイライラしたりすると、ペットの方も余計に警戒してしまい、逆効果です。
できるだけいつも通り、リラックスして投薬を行うことが大切です。

4.ひとりで行わず、2人で与える

投薬時、ペットが動いてしまうとなかなか上手く与えることができません。そんな時は、1人が保定(動物が動かないようにおさえておくこと)し、1人が投薬をする、2人体制で行うと上手くいく場合があります。
どうしても1人で与えなければいけない場合は、脇を使って保定したり、バスタオルでくるんだりして動きを制限すると与えやすくなります。

アニー先生
アニー先生

どの方法が愛犬、愛猫に合うか、日頃から考えておきましょう。

まとめ

薬の種類によっては空腹時に投与しなければいけないものや、食品と混ぜて与えない方がいいものもあります。
用法・用量を守って与えることが前提です。
また、投薬方法のコツやその子に合った投薬方法を知ると、ペットも飼い主様も投薬でのストレスを軽減することができます。
どうしても投薬が上手くいかないときは1人で悩まず、獣医師に相談してみましょう。

アニー先生
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