獣医師が教える|初めての猫を迎える家で気をつけるべき6つのこと

2022年3月1日

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猫の診療室モモ
谷口 史奈先生

「初めて猫を飼う時は何を気をつけたらいいの?」

初めて猫を飼う、またはこれから猫を飼おうと検討している方には、わからないことばかりですよね。

このアニポスブログは現役獣医師が飼い主さんのお悩みを解消する記事を執筆しています。

この記事を読めば猫を初めて飼う飼い主さんが何に気をつけなければいけないのか、獣医師視点での知見を知ることができます。

最優先に気をつけることは誤食と脱走です。その後に猫の生活を快適にする環境づくりを意識しましょう。

初めての猫との暮らしで最も注意すべき2点は『誤食』と『脱走』

猫を飼う上で絶対に避けなければならない事故はふたつ。
『誤食』と『脱走』です。
猫を飼ったことがなく、右も左もわからないという方は、まずはこの2点だけ覚えておいてください。これだけでも徹底しておけば、不注意で愛猫の命を危険にさらすことはありません。

猫の誤食を防ぐ3つのポイント

・小さなもの、おもちゃにしそうなものは、とにかくしまう
・しっかりとしまる箱に入れ、猫の手の届かないところに収納
・観葉植物には毒がある場合も

今、お部屋の中でこの記事を読んでいる方は、さっそく「誤食、誤食…」とつぶやきながら部屋中を見渡してみてください。
危険な物はひとつもなかった!という方の方が少ないと思います。
例えば….電気のコード、充電器やイヤホンのコード、ビニール袋、パーカーの紐、お菓子、常備薬、棚の調味料、輪ゴム、何かの部品、趣味のこまごましたもの、子供のおもちゃ、観葉植物や花瓶の花………
キリがありません。

猫を飼い始めたら、上記のようなものは 「とにかくしまう」ことを意識する必要があります。
特に細かい物やおもちゃにしそうな物は、箱やひきだしに徹底して収納しましょう。
蓋がカチッと閉まる容器に入れて、猫が来られない高い所に収納するのが理想的です。
観葉植物など、しまえない危険物は当分は猫が入らない部屋に移しましょう。
観葉植物は猫にとって中毒性が高く命に関わる物から、特に害がない物まで様々ですので、もし中毒性が高い植物が置いてある場合は撤去をおすすめします。

猫の脱走を防ぐ3つのポイント

  • 痩せ型の猫なら、10cmの隙間で脱走できる
  • 窓、玄関、ベランダは要注意
  • 脱走防止の柵・扉・格子を利用する

「脱走、脱走…」とつぶやきながら家中をチェックしてみてください。

「猫は液体」と冗談で言われることもありますが、非常に体が柔らかくスマートです。

気候の良い時期なら、窓を開けて過ごす方も多いと思いますが、当然危険です。
窓には格子を取り付けることも検討しましょう。また、玄関やベランダの出入りの時に脱走するパターンがとても多いので、脱走防止用の柵や扉をつけておくと安心です。
市販のワイヤーネットなどでDIYの脱走対策ももちろん可能ですが、クオリティに不安がある方はプロに依頼したり、専用の商品を購入したりする方が無難です。
痩せ型の猫なら、成猫でも10cm程の隙間があれば脱走できてしまいます。今まで隙間とすら認識していなかった天井裏などから脱走することもあり得ますので、入念にチェックしてください。
飼い始めたばかりの時期は、猫の性格もまだよくわからないので、どれくらいイタズラ好きかを見極めるまではケージを活用してとにかく事故を防ぎましょう。

初めての猫との暮らしで注意すべき4つのこと

次に、初めての猫との暮らしで『誤食』と『脱走』以外に気をつけた方が良いことを4つ紹介します。
しつこいようですが、最優先の注意点は『誤食』と『脱走』の防止です。
それ以外については猫を迎えたあとからでも遅くありません。

1.縦運動ができるか、高いところから見下ろせるか

野生の猫は、木登りをして高いところからテリトリーを監視します。
この本能を満たしてあげるために、縦の運動をして高いところに居場所ができるような空間作りを心がけましょう。
3段のケージやキャットタワーを設置する方法が定番です。

2.動線が人間とバッティングしないか

猫の食事や排泄のスペースは、 人間がせわしなく立ち入る場所(リビングの真ん中など)は避けましょう
特にトイレ周辺が慌ただしすぎると、トイレを避けることから 膀胱炎などの尿路疾患になるケースもあります。

3.爪とぎは本能なのでやめさせることは不可能

壁や家具で爪とぎをされて困る、という相談も多く受けますが、猫が爪を研ぐのは「本能」なので、やめさせることはできません
壁や家具よりも「研ぎたくなる」爪とぎを探し出してあげましょう。
飼い始めのうちはケージで過ごしていると思いますので、その頃からダンボール製などの爪とぎを設置してあげると、「これが爪を研ぐところだ」と認識してくれる可能性が高まります。
それでも壁などで爪を研ぐ場合、その部分に爪とぎ防止シートを貼ったり、逆に貼り付けるタイプの爪とぎを設置して壁を守る方法もあります。

4.フカフカのクッションや寝具に注意

猫の排泄の失敗でいちばんよく聞くのが、布団やクッションに排尿してしまう例。
特に迎えたばかりで新しい環境に慣れていない状態だと、ストレスやトイレの認識不足で粗相をしがちです。
猫の粗相はフカフカした物の上に排尿する傾向があるので、しばらくクッションは撤去し、また寝具も起きたらすぐに片付けて、フカフカを回避しておくことをお勧めします。
その他、畳む前の洗濯物の山や、ビーズクッションでできた大きなクッションとソファの中間のような商品もあると思いますが、そういったものも粗相されやすいです。

猫も飼い主さんもお互い初心者。徐々に慣れていきましょう

初めて猫を迎える家で気をつけるべき6つのことをご紹介しました。
でも実際にここまで徹底できるかな?と不安になった方もいらっしゃるかもしれません。
今回紹介した内容は、 あくまでも飼い始めたばかりの時の想定です。猫の性格がわかり、人間側の飼い主スキルも上がってくれば、この子はこれは多分大丈夫、これは危ないから避けておこう、これは留守番の時は危ない、など個別の対応ができるようになってきます。
もちろん過信や油断は禁物ですが、身の回りのちょっとした物にじゃれる猫の姿は微笑ましいもの。
命にかかわるような危険は確実に防ぎつつ、ちょっとしたハプニングは楽しんで頂きたいなと思います。

アニー先生
アニー先生

人間も人それぞれ違うように、猫ちゃんも性格や特徴はそれぞれ。愛猫と時間を共にしながら少しずつ理解していく事が大事ですね。

著者・谷口 史奈先生のプロフィール

動物病院3年、猫専門病院2年半勤務し、2016年8月に東京都品川区に猫専門病院「猫の診療室モモ」を開院・同院長を勤める。猫に特化した講演・セミナー活動をはじめ、雑誌・Webサイトやメディアのコラムの執筆や監修など、精力的に活動中。

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