洋服につく猫の抜け毛を減らす、6つの対策

2021年6月1日

谷口史奈先生画像

猫の診療室モモ
谷口史奈院長

お洋服につく猫の抜け毛。悩まれている猫の飼い主さんも多いのではないでしょうか?

猫の換毛期(毛が生え変わる時期)は一般的に季節の変わり目である3月ごろと11月ごろと言われていますが、最近は冷暖房が発達して一年中毛が抜ける猫も多いようです。

外出先でスーツやコート、制服、おしゃれ着などに愛猫の毛がびっしりついているのを発見して、「あぁ、うちのこも一緒に来たかったのねぇ」と感慨に浸っている場合ではありません。マナーに反しますし、かっこ悪いですよね。

この記事では、お洋服についてしまう猫の毛の対策を6つご紹介します。

猫に行う3つの抜け毛対策

毎日ブラッシング

嫌がらない猫ちゃんなら、基本は毎日ブラッシングしましょう

被毛を清潔に保つ効果に加えて皮膚のマッサージ効果もあり、さらに毛づくろいのときに抜け毛を食べすぎてお腹にたまる「毛球症」も予防できますので、猫ちゃんの健康維持のためにも重要な作業です。

一般的なペット用のブラシでも十分ですが、短毛種ならシリコンやラバーでできたブラシや、長毛種ならコームとスリッカーもあると効果的です。

また、アンダーコート(内側に生えている細くてふわふわした毛)を取り除くための特殊なブラシも一般的になってきました。ごっそり毛が抜けるので楽しいのですが、使いすぎると薄毛になってしまうので気をつけましょう。

定期的なシャンプー

本来、猫は自分で自分の身体をきれいにするので、シャンプーは不要です。

しかしブラッシングをしても抜け毛に悩まされる場合、いずれ抜ける毛(死毛)を洗い流すことのできるシャンプーは効果的です。

トリミングサロンや動物病院に任せれば安心ですし、家でチャレンジするのもありでしょう。愛猫のストレスと相談しながら試してみてはいかがでしょうか。

水に濡らした手で抜け毛取り

水で濡らした手で、毛の流れに沿って猫の身体を撫でてあげると抜け毛を除去できます。(短毛の猫ちゃん限定)

ブラッシングが苦手な猫にはおすすめの方法です。長毛の子でやると毛がチリチリになってしまうのでおすすめしません。

水で猫の毛を取る裏ワザは、外出先でも使えます。外出先で、洋服に猫の毛がたくさんついていることに気づいたもののエチケットブラシがない…という経験、一度や二度はあると思います。こんな緊急事態には、洗面所で手を軽く濡らし、濡れた手で毛だらけの洋服をサッサッと撫でるだけで抜け毛を除去できます。特にウールのコートやジャケットには効果絶大ですのでぜひ試してみてください。

人間側で行う3つの猫の抜け毛対策

猫をクローゼットに入れない

猫ちゃんは一度クローゼットに入ると味をしめるので気をつけましょう。

知らずしらずのうちにクローゼットの一角が、「猫の寝床」と化し、近接する洋服がすべて猫の毛まみれになってしまいます。

服を選んでいるときなどに気づかないうちに入り込まれ、そのまま扉を締めて出掛けてしまい、帰宅したら…クローゼットの中から愛猫の切なげな鳴き声、そして粗相までされていた時の絶望感たるや…(実話です)。子猫の頃からクローゼットには入らせないよう、しっかり習慣づけましょう。

エチケットブラシを使用する

エチケットブラシは猫の毛のクリーニングにおすすめです。

携帯用のものはもちろん、大型のエチケットブラシならカーペットの掃除にも活躍します。掃除機よりもよく取れる場合もありますよ。

アニー先生
アニー先生

コロコロ(粘着クリーナー)じゃなくて、お洋服につかうエチケットクリーナーはカーペットにも使えるのですね。

猫の毛に服の色を合わせる

最終手段になりますが、飼い主さんの洋服の色を愛猫の毛の色に合わせると目立たなくなります。

紹介してきた5つの対策をすべて完璧に行っても残念ながら猫の毛はゼロにはなりません。

うちの猫は茶~ベージュの毛が目立つので、私のコートはずっとキャメル色です。黒猫は毛の根元は薄いグレーだったりするので、飼われている猫ちゃんの毛の色に合わせて目立ちにくい洋服の色を探してみてください。また、おしゃれな皆様はぜひエチケットブラシも活用してくださいね。

猫と暮らしていく以上、猫の毛と上手に付き合っていくしかありませんが、紹介した6つの対策方法を組み合わせることで減らりたり、目立たなくすることはできます。

うまく抜け毛対策を組み合わせて、愛猫と快適に暮らしていきましょうね。

アニー先生
アニー先生

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著者・谷口 史奈先生のプロフィール

動物病院3年、猫専門病院2年半勤務し、2016年8月に東京都品川区東中延に猫専門病院「猫の診療室モモ」を開院・同院長を勤める。猫の飼い主向けの講演・セミナー活動や、猫に特化した雑誌・サイトやメディアの監修や、コラムの執筆など、精力的に活動中。

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