みなさんの大切なペットたちのお医者さんである獣医師さん。
この記事に辿り着いた方の中には獣医師を目指している方や、獣医師・獣医の1日について気になっている方がいるかもしれません。
このアニポス公式ブログでは現役獣医師が飼い主さんの悩みを解決する記事を執筆しています。
この記事で獣医師の1日と、地方の獣医師不足について簡単にお話しします。
もくじ
獣医師になるには?
獣医師免許は、獣医学科のある大学で6年間学び、国家試験に合格することで取得できます。
免許を活かした就職先として、動物病院・公務員・企業が挙げられます。
私自身は、動物病院に就職し、6年後に独立し現在の動物病院を開業しました。
今回は、動物病院の獣医師として働く私の1日と、獣医師不足の現状についてお話したいと思います。

獣医師についてはこちらの記事もぜひ。
獣医師の1日:桑原先生の場合
桑原先生の1日の流れ
6:00〜7:00 起床
8:00ごろ 出勤。入院している動物の検査や投薬。患者様のカルテのチェック
9:00〜11:30 午前の診察
11:30〜13:00 お昼休みなど
13:00〜15:00 手術(予約制)
15:00~16:00 予約診療
16:00〜18:30 午後の診察
18:30〜 終わり次第帰宅(手術・時間がかかる検査が入る日も)
まずくるみ動物病院の診療時間は、午前中が9時から11時半まで、午後が4時から6時半までとなっています。
上記の診療時間中は、予防接種や体調を崩したワンちゃんやネコちゃんの診察を行っています。
診療内容は、目や歯、皮膚の異常はもちろんの事、骨折などの整形外科疾患、心臓病やガンなど多岐にわたります。
言葉を話せない動物たちの体調不良の原因を特定するためには、飼い主様のお話をお伺いした上で、身体検査や血液検査、画像検査などを組み合わせて診察を行います。
近年では、高度医療設備を整えた二次診療施設も増えてきていることから、必要に応じてご紹介することもしばしばです。
「先生は1日5時間しか働かなくていいのね~。さすが院長先生!」
いえいえ、診療時間以外の時間もしっかり働いていますよ。
朝は、8時頃に出勤し入院している動物の検査や投薬に加えて、来院予定のある患者様のカルテのチェックなどを行っています。また、午前の診察終了後は、手術の予定がある日は手術を行ったり、時間がかかる検査を行ったりしています。また、午後の診察終了後は、緊急手術が入ることもあり、帰りが遅くなる日もしばしばです。
獣医師不足の現状について
毎年1000人程度の新規獣医師免許取得者が出ていても、地方は慢性的に獣医師が不足している
現在、毎年1000人程度の新規獣医師免許取得者が出ています。
近年では、免許取得後の就職先として小動物診療分野(動物病院)を希望する獣医師が多く、生活に欠かせない産業動物診療分野や公衆衛生分野の公務員獣医師の就業数が減少しています。
また、就職先も大都市圏が選ばれやすく、地方都市では慢性的な獣医師不足が問題となっています。
獣医師はペットの診療以外にも幅広い分野で活躍している!
獣医師が活躍している分野
・犬猫などの小動物の診療
・食の安全確保
・人獣共通感染症対策
獣医師=ペットのお医者さんと考えられがちですが、獣医師はペットの診療以外の分野でも活躍しています。
例えば、食の安全確保や人獣共通感染症対策など。飼い主さんの目に触れることのない、知らない分野でも活躍しています。
まとめ
朝から夕方まで休憩が取れない日もあり、肉体的にも精神的にもハードな仕事だと感じていますが、治療後元気になった動物たちの姿や飼い主様からの感謝のお言葉はこの上ない喜びであると感じています。
動物病院の先生は、診療時間以外も働いているんだな~とか、獣医師は様々な分野で活躍場所があるんだな~とか、親近感や興味を持って頂ければ嬉しいです。

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著者・桑原慶先生のプロフィール
福岡市中央区唐人町のくるみ動物病院院長・獣医循環器認定医。2019年4月獣医循環器認定医資格取得。
【所属医師会】福岡県獣医師会・福岡市獣医師会・日本獣医循環器学会・九州画像診断研究会